ニュース速報

ワールド

米共和党、バイデン氏の追加経済対策に前向き 規模には反対の声も

2021年01月21日(木)14時54分

 1月20日、米議会共和党の各議員は、新型コロナウイルス追加経済対策で、バイデン新大統領(写真)との協力に前向きな姿勢を示した。大統領就任式で代表撮影(2021年 ロイター)

[ワシントン 20日 ロイター] - 米議会共和党の各議員は20日、新型コロナウイルス追加経済対策で、バイデン新大統領との協力に前向きな姿勢を示した。ただ、1兆9000億ドルという歳出規模には反対する声も出ている。

米国では大統領就任から最初の100日間は議会などが協力的な「ハネムーン期間」とされ、大統領は大規模な政策の実現を目指す。大統領としてのバイデン氏の最優先課題は40万人もの死者を出し、経済に深刻な打撃を与えている新型コロナへの対応策だ。

民主党は議会でかろうじて多数派となり、法案を可決するには上院で共和党の支持が必要となる。しかし、共和党議員の一部は追加対策の規模の大きさに懸念を示している。

共和党のリサ・マーカウスキー上院議員はバイデン氏の就任式後、記者団に対し、追加経済対策が最優先課題だという認識を示した上で、9000億ドルの法案を1カ月前に承認したことを踏まえると「かなりの議論と検討が必要になる」と述べた。

共和党員ながらトランプ前大統領を度々批判してきたミット・ロムニー上院議員も、追加対策に慎重な姿勢を示した。議会で記者団に対し「われわれは9000億ドル規模のプログラムを通過させたばかりだ。私は近い将来に新たなプログラムは望まない」と語った。

同党のトム・リード下院議員は、バイデン氏の法案の一部について支持を表明。「1兆9000億ドルの法案に盛り込まれたワクチン配布などは支持を集める可能性があると考えている。われわれはおそらく、そこから議論を始めるだろう」と述べた。

バイデン氏の追加対策法案では、新型コロナ対応の強化やワクチンの接種加速に4150億ドルを充てる。

リード議員はまた、国民への現金給付も超党派の支持を得られる可能性があるとした上で、規模についてバイデン氏が望む2000ドルではなく、おそらく1400ドルが目標水準になるだろうと述べた。

*本文4段落目の9000億ドルについて、先月承認した景気対策であることを明確にして再送しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中