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情報BOX:米大統領選、勝敗決する激戦州の情勢や集計方法

2020年10月28日(水)13時40分

 11月3日の米大統領選挙は、共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領、どちらの候補が勝つか、高い確率で予想可能な州が大半だが、10あまりの州は、どちらに転んでもおかしくない激戦州だ。投票を促すマスクをして期日前投票の列に並ぶ女性。ノースカロライナ州で15日撮影(2020年 ロイター/Jonathan Drake)

[27日 ロイター] - 11月3日の米大統領選挙は、共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領、どちらの候補が勝つか、高い確率で予想可能な州が大半だが、10あまりの州は、どちらに転んでもおかしくない激戦州だ。

これらの激戦州は、勝利に必要な270人分の選挙人票を確保する上で、決定的な役割を果たす。

今年の大統領選は郵便投票と不在者投票が大きく増加。その上、州によって集計方法が異なるため、11月3日当日に結果が判明しない可能性がある。

以下、各州の情勢や集計方法などをまとめた。

<フロリダ州>

選挙人:29人

投票締め切り:米東部時間午後7時(日本時間4日午前9時)、同州北西部の複数の郡は1時間後

大統領選に関する世論調査での支持率:五分五分

その他の重要な選挙:15区と26区の下院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。選挙当局者は選挙日の3週間以上前から投票用紙のスキャンなどの処理作業を開始することが可能だが、投票締め切り後まで集計を取ることはできない。票が集計に含まれるには、当日の投票締め切りまでに受理される必要がある。ただ、署名エラーが発生した票については11月5日午後5時まで修正が認められる。

<ジョージア州>

選挙人:16人

投票締め切り:米東部時間午後7時

大統領選に関する世論調査での支持率:五分五分

その他の重要な選挙:上院2議席の選挙がともに接戦とみられる。

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。票は選挙当日の投票締め切りまでに受理される必要がある。開票やスキャンなどの処理作業は受理された時点で行うことが可能だが、当日の投票締め切り後まで集計を取ることはできない。

<ニューハンプシャー州>

選挙人:4人

投票締め切り:米東部時間午後7─8時(管轄区によって異なる)

大統領選に関する世論調査での支持率:民主党がリード

その他の重要な選挙:同州のクリス・スヌヌ知事(共和党)が再選される見込み。

票の集計:同州は新型コロナウイルス感染への懸念がある場合、不在者投票を認めるとしている。票は選挙当日午後5時までに受理される必要がある。一部の管轄区では10月29日から投票用紙の処理作業が可能となるが、当日の投票締め切りまで集計を取ることはできない。

<ノースカロライナ州>

選挙人:15人

投票締め切り:米東部時間午後7時半

大統領選に関する世論調査での支持率:五分五分

その他の重要な選挙:知事選と上院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。数週間前から投票用紙のスキャンなどの処理作業を開始することが可能だが、選挙当日まで集計を取ることはできない。トランプ大統領の陣営は、投票日の11月3日までの消印があれば同12日の到着分まで郵便投票を有効にするとした同州の決定について、最高裁に差し止めを申し立てた。[nL4N2HH0PQ]

<オハイオ州>

選挙人:18人

投票締め切り:米東部時間午後7時半

大統領選に関する世論調査での支持率:五分五分

その他の重要な選挙:1区の下院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。票のスキャンは早い場合10月6日から可能だが、集計を取ることはできない。不在者投票は、選挙当日の夜に最初に集計される。郵便投票は11月2日までの消印があり、11月3日以降の10日間に受理されたものが有効となる。

<ミシガン州>

選挙人:16人

投票締め切り:米東部時間午後8時

大統領選に関する世論調査での支持率:民主党がリード

その他の重要な選挙:上院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。同州では規則変更を巡る訴訟が継続中だが、現時点で票は選挙当日の投票締め切りまでに受理される必要がある。人口が多い一部の管轄区では、11月2日から不在者投票の開票作業が可能なものの、大部分の地区は認められていない。不在者投票は11月3日午前7時にスキャンと集計が可能になる。

<ペンシルベニア州>

選挙人:20人

投票締め切り:米東部時間午後8時

大統領選に関する世論調査での支持率:民主党がリード

その他の重要な選挙:1区と10区の下院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。選挙当日午前7時から票の集計が可能。同州の最高裁は9月17日、郵便投票について、消印が11月3日までであれば、3日以降の3日間に到着分を有効とする判断を下した。

<テキサス州>

選挙人:38人

投票締め切り:米東部時間午後8時(西部の2郡は1時間後)

大統領選に関する世論調査での支持率:共和党がリード

その他の重要な選挙:上院議員選が接戦

票の集計:郵便投票には65歳以上、病気や障害があるなどといった制限が設けられている。投票所での期日前投票は全有権者に認められている。郵便投票の事前処理や集計の時期は人口に応じて郡で異なる。人口10万人超の郡では、同州の投票所での期日前投票最終日である10月30日の投票締め切り後に集計が可能になる。

11月3日までの消印があり、その翌日午後5時までに受理された票が有効となる。軍関係者や海外在住者については、11月9日の業務時間終了時点まで期限が延長された。

<ウィスコンシン州>

選挙人:10人

投票締め切り:米東部時間午後9時

大統領選に関する世論調査での支持率:民主党がリード

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。選挙当日の投票締め切りまでに受理される必要があり、集計は11月3日の投票開始後に可能となる。

<ミネソタ州>

選挙人:10人

投票締め切り:米東部時間午後9時

大統領選に関する世論調査での支持率:民主党がリード

その他の重要な選挙:1区と7区の下院議員選と上院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。票の受理から5日以内に処理作業を行う必要がある。票の開票や登録は10月20日から可能だが、選挙当日の投票締め切り後まで集計できない。

郵便投票は11月3日までの消印があり、同月10日までに到着分が有効。

<アリゾナ州>

選挙人:11人

投票締め切り:米東部時間午後9時

大統領選に関する世論調査での支持率:民主党がリード

その他の重要な選挙:上院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。選挙当日の投票締め切りまでに受理される必要がある。11月3日の14日前から票のスキャンと集計が可能となるが、当日の投票締め切り後まで結果は公表されない。

<ネバダ州>

選挙人:6人

投票締め切り:米東部時間午後10時

大統領選に関する世論調査での支持率:民主党がリード

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。受理した時点での処理作業が可能。11月3日の14日前に票のスキャンと登録を開始するが、選挙当日の夜まで結果は公表されない。

郵便投票は11月3日までの消印があり、3日以降の7日以内に到着分が有効。

<アイオワ州>

選挙人:6人

投票締め切り:米東部時間午後10時

大統領選に関する世論調査での支持率:五分五分

その他の重要な選挙:上院議員選が接戦

票の集計:理由なしでの不在者投票を認めている。選挙当日の投票締め切りまでに受理される必要がある。11月2日までの消印がある場合は次の月曜日正午までの到着分が集計に含まれる。選挙日直前の土曜日に開票作業を開始することが可能で、11月2日には票のスキャンと集計が可能になる。

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