ニュース速報

ワールド

中国の環境対策、過去5年に進展もまだ不十分=高官

2020年10月21日(水)15時23分

中国生態環境省の趙英民次官は21日、大気汚染対策やクリーンエネルギーの利用拡大、温室効果ガス排出量の削減で中国は過去5年間に進展しているが、環境対策はまだ不十分だとの考えを示した。写真は、北京市・天安門広場前でマスクを着用して交通整理に当たる警察官。2016年12月20日に撮影。(2020年 ロイター/Jason Lee)

[上海 21日 ロイター] - 中国生態環境省の趙英民次官は21日、大気汚染対策やクリーンエネルギーの利用拡大、温室効果ガス排出量の削減で中国は過去5年間に進展しているが、環境対策はまだ不十分だとの考えを示した。

同次官は2016年以降、大気汚染や水質、二酸化炭素(CO2)排出量で一連の目標を達成しているが、まだ先は長いと指摘。重工業や石炭に依然として依存しており、環境対策におけるトレンドは根本的には改善していないとの見方を示した。

習近平国家主席は先月、国連総会一般討論のビデオ演説で、2060年までに国内のCO2排出量を「実質ゼロ」とすることを目指すと表明した。

米国のトランプ政権が地球温暖化防止の国際枠組み「パリ協定」からの離脱手続きを進める中、気候変動対策で存在感を示す狙いがあると受け止められている。

中国は、環境対策の新5カ年計画(2021─25年)を策定中で、専門家は2060年までにCO2排出量を実質ゼロにする目標を達成するためには、国内の石炭消費を一段と管理し、CO2排出量の少ないエネルギー源を推進する必要があると指摘する。

趙次官は、新5カ年計画の詳細は明らかにしなかったが、化石燃料の消費を管理し、低炭素技術を推進すると共に、気候変動対策に一段と貢献すると表明した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意

ワールド

国際刑事裁の決定、イスラエルの行動に影響せず=ネタ

ワールド

ロシア中銀、金利16%に据え置き インフレ率は年内
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中