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ILO、新型コロナによる若者の失業や学習機会減少を懸念 

2020年08月12日(水)12時33分

 国際労働機関(ILO)は11日、新型コロナウイルス感染拡大により多くの若者が仕事や学習機会を失ったとし、若者への長期的な影響を回避するため、政府は迅速な支援策を講じる必要があるとの見方を示した。写真は閉鎖中の米ジョージワシントン大学。4月3日ワシントンで撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ジュネーブ 11日 ロイター] - 国際労働機関(ILO)は11日、新型コロナウイルス感染拡大により多くの若者が仕事や学習機会を失ったとし、若者への長期的な影響を回避するため、政府は迅速な支援策を講じる必要があるとの見方を示した。

ILOは5月に112カ国の1万2000人の若者を対象に調査を実施し、その結果を公表した。それによると、新型コロナのパンデミック(世界的流行)を受けて24歳未満の6人中1人以上が仕事を離れた。また、70%以上の学生は、学校や大学、訓練施設の一時閉鎖を経験した。

ILOは各国政府に対して、若者の労働市場復帰を支援したり、教育トレーニングや失業保険給付金を提供するなど対策を講じる必要があると訴えた。

ILOの雇用政策部門担当者は会見で、新型コロナのパンデミックは、若者に深刻で不均衡な影響を及ぼしたと指摘し、若い女性や低所得国の若者への打撃が特に大きいとし、「迅速に対策を講じない限り、パンデミックの若者への影響は深刻で長期にわたる可能性がある」と説明した。

若者の8人中1人が教育やトレーニングの機会が失われたが、先進国ではオンライン学習の機会がより多いという。

また、職を失わなかった若者でも、労働時間は25%近く減少し、5人中2人は所得が減少した。

ロイター
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