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中国、1・5年物LPRを予想外に据え置き 下方調整続く見通し

2019年10月21日(月)12時47分

 10月21日、中国は、銀行貸し出しの新たな指標金利を予想外に据え置いた。写真は中国人民銀行、昨年9月に北京で撮影(2019年 ロイター/Jason Lee)

[上海 21日 ロイター] - 中国は21日、銀行貸し出しの新たな指標金利を予想外に据え置いた。8月の導入後、据え置きは初めて。当局は、一段の債務拡大への懸念から、金融政策の過度な緩和を回避しようとしている可能性がある。

銀行の最優遇貸出金利であるローンプライムレート(LPR)の1年物は4.20%、5年物は4.85%と、それぞれ9月の水準から据え置きとなった。

前週のロイター調査では、8月、9月に続いて引き下げられると予想されていた。

LPRは中国人民銀行(中央銀行)の中期貸出ファシリティー(MLF)の金利に連動する。1年物MLFは現行3.3%。

ウエストパックのアジア・マクロ戦略担当トップ、フランシス・チェン氏は、LPRの下方調整が終わったわけではないと指摘。「毎月のLPRの調整は小幅な利下げを実施する機会になるだろう」との見方を示した。

今回のLPR据え置きに対する国内金融市場は薄い。10年国債先物は、据え置き発表後もほぼ変わらず。

ロイターがアナリスト83人を対象に実施した調査によると、1年物LPRは年末までに4.0%に引き下げられる見通し。

中国の第3・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は約30年ぶりの低水準となっており、市場では追加の金融緩和が必要だとの見方が多い。

ただ、一部の政策関係者は、債務拡大や不動産バブルのリスクがあり、刺激策の発動余地は限られるのではないかと指摘している。

人民銀行は先週、MLFを通じて予想外に2000億元(282億9000万ドル)の資金を供給。MLF金利は据え置いた。

*内容を追加しました。

ロイター
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