ニュース速報

ワールド

米中通商協議が再開へ、次官級で8月下旬 妥結の可能性低いとの声も

2018年08月17日(金)04時33分

 8月16日、中国商務省は、王受文商務次官が率いる代表団が通商協議のため8月下旬に米国を訪れると発表した。写真は会見する同商務次官。4月に北京で撮影(2018年 ロイター/Thomas Peter)

[北京/ワシントン 16日 ロイター] - 6月以降中断していた米中の通商協議が再開する運びとなった。中国商務省は16日、王受文商務次官が率いる代表団が通商協議のため8月下旬に米国を訪れると発表した。

商務省によると、代表団の訪米は米国の招待によるもので、マルパス米財務次官(国際問題担当)との会談が行われる。

商務省は声明で、中国はいかなる一方的な通商措置も認めないとした上で、対話は歓迎すると表明した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、協議は22、23の両日に開かれる見通し。23日には米国が160億ドル分の中国製品を対象した制裁関税の発動を予定している。

こうした中、カドロー米国家経済会議(NEC)委員長はCNBCに対し「中国が代表団を派遣するのであれば良いことだ」とした上で「トランプ大統領には関税・非関税障壁等の撤廃や、知的財産権盗用・技術移転強要の阻止に向け、戦いを継続する気力と覚悟がある。そのことを中国政府は侮らないほうがいい」と語った。

公式の米中通商協議が前回開かれたのは6月上旬で、この時は中国の劉鶴副首相とロス米商務長官が北京で会談した。

米国は中国に市場アクセスの改善や知的財産権保護の強化、対米貿易黒字の縮小措置を要求。両国の溝はなお深い。

投資銀行エバーブライト・サンフンカイはリポートで「次官級の協議ということは、両国間の隔たりが依然大きく、合意達成の可能性は低いことを示唆する」と指摘した。

*内容を追加して再送します。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:独極右AfDが過激路線修正、現実主義へ転

ビジネス

米シノプシスのアンシス買収、中国当局が条件付きで承

ビジネス

中国新規銀行融資、6月は急増 信用需要拡大

ビジネス

5月第3次産業活動指数2カ月連続上昇、「一進一退」
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 2
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打って出たときの顛末
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 7
    主人公の女性サムライをKōki,が熱演!ハリウッド映画…
  • 8
    ただのニキビと「見分けるポイント」が...顔に「皮膚…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 7
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 8
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中