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訂正:米国防長官、中国の北朝鮮対応を評価

2017年06月03日(土)16時01分

 6月3日、米国のマティス国防長官(写真)はシンガポールで開かれているアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で講演し、北朝鮮の核やミサイル開発抑制に向けた中国の努力を評価した。写真は同会議で発言する国防長官(2017年 ロイター/Edgar Su)

[シンガポール 3日 ロイター] - 米国のマティス国防長官はシンガポールで開かれているアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で講演し、北朝鮮の核やミサイル開発抑制に向けた中国の努力を評価した。

しかし、中国による南シナ海への軍事進出は容認しない姿勢を示した。

国防長官は北朝鮮が「明白で現実的」な脅威を与えているとし、核兵器開発のペースを高めていると指摘。その一方で「(北朝鮮の)非核化に向けた国際社会と連携を再確認している中国は心強い」とトランプ政権は考えているとし、「中国は究極的に、北朝鮮を戦略的な資産ではなく負債と認識するようになるだろう」と述べた。

北朝鮮への新たな外交・経済圧力に向け、米国はアジア諸国と協力する姿勢も示した。

長官は、米国第一主義を掲げているトランプ政権がアジア地域の安全保障への関与を薄める、との同盟国側の懸念について、アジア地域での同盟関係の構築は優先課題であるとする一方、関係国に「自らの安全保障への多大な寄与」も求めた。

さらにマティス氏は、米中間には経済の「摩擦」が予想されると指摘。米国は中国の経済発展を歓迎しているが、「世界経済の二大大国である米国と中国とは競合するなか、対立が回避できないわけではない(訂正)」と述べた。

中国に対しては、南シナ海の人工島で進めている武器配備などにも厳しい姿勢を表明。「人工島の軍事拠点化や、海洋をめぐって行き過ぎた主張を行っている国々には反対する。現状の一方的かつ強制的な変更は容認できず、今後も容認することはない」と述べた。

長官はまたイラクやシリアだけでなく東南アジアの「過激集団」は打倒されるべきで、そのために地域での情報共有を拡大しているとし、フィリピン南部の治安部隊への訓練や助言を行っていると述べた。

*写真を加えました。

ロイター
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