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欧州委員長、ロ独間パイプライン計画に警戒感=書簡

2016年06月17日(金)14時36分

 6月17日、欧州委員会のユンケル委員長(=写真)は、ロシアからドイツにつながるガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」計画をめぐる非難の声は法的問題を超えていると指摘した。ロシア・サンクトペテルブルクで16日撮影(2016年 ロイター/Sergei Karpukhin)

[ブリュッセル 16日 ロイター] - 欧州委員会のユンケル委員長は、ロシアからドイツにつながるガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」計画をめぐる非難の声は法的問題を超えていると指摘し、EUのガス市場に変更を加えかねないとして警戒感を示した。ロイターが書簡を確認した。

同計画をめぐっては、ウクライナ危機後にロシア産ガスへの依存度を減らそうとするEUの取り組みに反するとして、中欧および東欧の各国がドイツを非難している。

書簡は計画に反対する加盟9カ国に今月3日に送付された。この中でユンケル委員長は「ノルド・ストリーム2といったパイプラインの影響は法的な議論を超えている。建設されれば、EUのガス市場の風景を変えてしまうだろう」と指摘。「法的な真空空間、もしくはロシア法のみに従う形で」建設されることはないとした上で、この問題についてドイツ当局と協議するとした。

チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、ポーランド、スロバキア、ルーマニア、リトアニアは3月、ノルド・ストリーム2は「地政学上の問題を不安定にする可能性がある」と警告する書簡を欧州委員会に送付していた。今回のユンケル委員長の書簡は、これに対する返信となる。

欧州委員会の報道官はユンケル委員長が3月の書簡に返信したことを認めたものの、内容についてはコメントを拒否した。

ロイター
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