午前のドルは158円後半へ上昇、1年ぶり高値更新 「高市トレード」再燃意識
高市早苗首相。国会で2025年10月撮影。REUTERS/Kim Kyung-Hoon
Atsuko Aoyama
[東京 9日 ロイター] - 午前のドルは158円前半から158円後半へと上昇した。首相による衆院解散の検討報道で「高市トレード」の再燃が意識され、円安圧力が強まった。株高が円売りにつながった面もあり、朝方に付けた高値を上抜けると上昇に弾みがつき、1年ぶり高値を更新した。
朝方は158円前半で推移していたドルは、片山さつき財務相の円安けん制発言が出ると一時157円台へと下落。ただ、「効果は限定的」(国内金融機関の為替ディーラー)との見方も聞かれ、すぐに158円台を回復した後は実需勢の買いも後押しとなり、再び上昇基調となった。
仲値公示後に158.20円台を上抜けるとショートカバーも誘発したとみられ、正午過ぎまでに158.75円まで上昇し、2025年1月10日以来の高値を更新した。クロス円でも円売りが強まり、ユーロ円はユーロ導入以来初の185円台に上昇した。
片山財務相の発言について、市場では「(昨年末には為替介入について)フリーハンドと言いつつ、米国と連携するとしており、プロセスとしてすぐにでも介入に出る状況とは少し違うという印象を与える」(国内金融機関の為替ディーラー)との声が聞かれた。
訪米中の片山さつき財務相は現地時間12日、重要鉱物に関する財務相会合に併せ、ベセント米財務長官と個別会談したことを明らかにした。同行筋によると、一方的に進む為替円安に対する懸念を共有した。尾崎正直官房副長官は13日午前の会見で、一方向かつ急激な動きがみられる足元の為替動向を「憂慮」していると語った。
片山財務相の発言が効果的な歯止めとならなかったことについて、市場では「これ以上抑えが効かなくなってきているのではないか」(三井住友銀行チーフ為替ストラテジストの鈴木浩史氏)との声も聞かれる。衆院解散・総選挙の流れになった場合、「選挙結果で現状路線となれば円安圧力が続きやすい前提が崩れない」(同)ためだ。
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