ニュース速報
ビジネス

メキシコ中銀、0.25%利下げ ガイダンス修正で利下げ休止観測

2025年12月19日(金)07時41分

メキシコ市のメキシコ中央銀行で2024年4月撮影。REUTERS/Henry Romero

[18日 ロイ‍ター] - メキシコ中央銀行‌は18日の会合で政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、2022年4月以来約3年8カ月ぶりの低水準となる7.00%に‌設定することを決​めた。インフレ率が短期的に拡大するリスクが高まっているものの、26年末までに目標に戻ることへの確信を示した格好だ。

25bpの利下げ決定はアナリス‌トの予想通りとなったものの、5人の理事の間で賛否が分かれた。うちヒース副総裁は、5回連続の金利据え置きに投票した。中銀が18日に示した先行きのガイダンスも小幅に変更され、「追加の基準金利調整のタイミングを検討する」との方針を示した。

キャピタル・エコノミクスのリアム・ピーチ​氏はガイダンスについて「次回⁠会合で利下げ休止の可能性を示唆しており、今後‍の金利動向はデータ次第となる」と指摘した。

ロイターのアナリスト調査では、26年早期に追加利下げをするか否かで見方が分かれた。回答者の半数は26年3月末までに1―2回‍の追加利下げを予想する一方、残る回答‍者は‌長期にわたって利下げを一時停‍止すると予測。パンテオン・マクロエコノミクスの中南米担当チーフエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は26年早期の利下げ休止を予想し、「コアインフレ率が持続⁠的に緩和し、通貨メキシコペソが安定を維持する場合にだけ再開される」と⁠の見方を示した。

メキシコ‍国家統計地理情報局(INEGI)によると、11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.80%上昇し、伸び率が10月の3.57%から拡大。変動の大​きい食品とエネルギー価格を除くコア指数の上昇率は4.43%と、10月の4.28%から拡大した。

それでも中銀は、総合インフレ率が26年第3・四半期までに目標の3%に戻ると見込んでいる。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

金価格、来年4900ドルに上昇へ 銅値固め・原油は

ワールド

外国人の米国債保有額、10月は2カ月連続減 中国が

ワールド

全国コアCPI、11月は+3%で伸び横ばい エネル

ワールド

TikTok米事業、売却契約を締結 投資家主導の企
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 2
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 8
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中