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ウォルマートが上場先をナスダックに変更、崩れるNYSEとの銘柄「棲み分け」

2025年11月21日(金)08時33分

5月15日、カリフォルニア州オーシャンサイドにあるウォルマートの店舗。REUTERS/Mike Blake/File Photo

Manya Saini Juveria Tabassum

[20日 ロイター] - 米小売最大手ウォルマートが20日、株式上場先をニューヨーク証券取引所(NYSE)からナスダックに切り替えると発表し、波紋を広げている。オールドエコノミー(従来型産業)の代表格とされるウォルマートが、ハイテク銘柄中心のナスダックに加わる上に、同社は上場先変更理由の1つとして人工知能(AI)技術の取り込みを挙げたからだ。

長年にわたって米国の取引所トップの座を競ってきたNYSEとナスダックだが、NYSE上場企業は工業、金融など伝統的な産業、ナスダック上場企業はハイテクという全般的な「棲み分け」が成立している。

こうした構図を崩すという意味で、ウォルマートのナスダック上場は象徴的だ。

ウォルマートは今回の決定について「テクノロジー重視のアプローチ」と産業界を再定義する取り組みを重視するものだと説明。ジョン・レイニー最高財務責任者(CFO)は「ウォルマートはオートメーションとAIを統合し、複数の販路を組み合わせた小売りの新たな基準を設けようとしている」と述べた。

背景には、米国では今やほぼ全ての主要企業がAI戦略を備え、関連技術に資金を投じており、ハイテク企業という概念の枠が不明瞭化しているという事情がある。

ウォルマート株は12月9日からナスダック・グローバル・セレクト市場で取引される。

ロイター
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