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仏ケリング、成長回復に店舗網縮小と「グッチ」依存低下を=CEO

2025年11月19日(水)13時44分

パリのケリングの本社。2025年9月9日撮影。REUTERS/Tom Nicholson/File Photo

Tassilo Hummel

[パリ 18日 ロイター] - フランスの高級ブランド大手ケリングのルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)はメモで成長回復の手段として、苦戦する主力ブランド「グッチ」への依存度を減らし、店舗網をさらに縮小してシナジー効果の追求を促進することが必要との見解を示した。メモをロイターが確認した。

この文書は管理職に宛てたより詳細なメモの要約で、デメオ氏のグループに対する戦略的な展望を初めて詳しく説明している。

同社は1カ月弱前に美容事業のロレアルを47億ユーロで売却して資金を調達し、中核の高級ファッション事業に軸足を置く方針を示した。

デメオ氏は「当社は謙虚であり続ける」とし、同氏の野望は5─10年以内に「高級品分野で誰もが認める挑戦者になる」ことだと、率直ながら控えめな調子で伝えた。

フランス同業LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)にとって長年脅威と見なされてきたケリングは、グッチ売上高が2桁台の落ち込みで苦しむ一方、買収による負債を積み上げてきた。

デメオ氏はメモで、全ブランドを成長軌道に戻すために1年半の期限を設定しつつ「最高の業績」の回復には3年かかると述べた

同氏はまた、小売網をさらに縮小するとともに、数年続いた価格引き上げ後の価格設定と品揃えの再考が必要だと指摘した。

この1年で55店舗を閉鎖した同社は「イブサンローラン」、「ボッテガ・ヴェネタ」、「バレンシアガ」の各ブランドを育成することでグッチへの「過度の依存」を減らす必要があると強調した。

ロイター
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