ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=ドル対円で一時9カ月半ぶり高値、高市財政巡る懸念で

2025年11月19日(水)06時43分

国会で所信表明演説を行う高市早苗首相。10月24日撮影。REUTERS/Kim Kyung-Hoon

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で一時、9カ月半ぶりの高値を付けた。市場では、日本の財政姿勢を懸念する動きが見られている。

日銀の植田和男総裁は18日、高市早苗首相との会談を行った。植田総裁が早ければ来月にも利上げする可能性を示唆した一方、高市首相は日銀に対し、政府の景気刺激策に協力するよう求めた。

ドル/円は0.2%高の155.58円。一時、155.73円と、2月3日以来の高値を付けた。

一方、米雇用統計の発表を20日に控える中、労働市場の動向にも注目が集まっている。米クリーブランド連銀の集計から、10月の米企業による大規模レイオフ予告の件数は3万9000人と急増したことが分かった。また、米労働省が発表した10月18日までの週の失業保険の継続受給件数は8月初旬以来の高水準となった。

ストーンXのシニアテクニカルストラテジスト、マイケル・ブトロス氏は、「市場を見る限り、現時点で利下げを正当化する理由はない。自然失業率が何かについては議論の余地があるものの、インフレ率は何年も目標の2%を上回る水準で推移している」とし、インフレ対策が困難であるとの見方を示唆した。 

CMEグループのフェドウォッチによると、短期金融市場が織り込む来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイント(bp)の利下げ確率は約51%と、先週の約60%から低下している。 

主要通貨に対するドル指数は0.02%高の99.55。前日までの4日続落から脱した。

一方、ユーロは0.07%安の1.1584ドル。スイスフランは対ドルで0.7990フランとなった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.50%高の9万3178.93ドル。イーサリアムは4.7%高の3148.57ドルとなった。

ドル/円 NY午後4時 155.52/155.54

始値 155.42

高値 155.73

安値 155.06

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1580/1.1581

始値 1.1584

高値 1.1607

安値 1.1572

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ポーランド鉄道爆破、関与の2人はロシア情報機関と協

ワールド

米、極端な寒波襲来なら電力不足に陥る恐れ データセ

ビジネス

英金利、「かなり早期に」中立水準に下げるべき=ディ

ビジネス

米国株式市場=S&P4日続落、割高感を警戒 エヌビ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中