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イーライリリーとノボ、薬価引き下げと保険適用拡大で米政府と合意へ

2025年11月05日(水)14時09分

イーライリリーのロゴ。2018年2月、仏ストラスブール近郊で撮影。REUTERS/Vincent Kessler

[4日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリー とデンマーク同業ノボノルディスクは、トランプ米政権との間で、肥満症治療薬の価格を引き下げる代わりにメディケア(高齢者・障害者向け医療保険)の適用範囲を拡大する取り決めに合意する見通しだ。ホワイトハウス関係者が4日、ロイターに明らかにした。

米国の患者は現在、処方箋薬に対し最も高い費用を支払っており、その金額は他の先進国の3倍近くになることも多い。トランプ大統領は製薬会社に対し、他国と同等の水準まで薬価を引き下げるよう圧力をかけている。

医薬品業界のニュースを提供するエンドポインツ・ニュースは4日、イーライリリーとノボノルディスクがそれぞれ自社の肥満症薬の最低用量を月額149ドルで提供すると報じた。その見返りとして、両薬はメディケアの対象となり、新たに巨額の償還払いが開始されると伝えた。

一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は事情に詳しい関係者の話として、トランプ政権はイーライリリーとノボノルディスクとの間で、一部の肥満症薬の最低用量をホワイトハウスの直接販売プラットフォーム「トランプRx」を通じて販売することを認める契約を巡っても交渉中だと報じた。

関係者の1人は、イーライリリーの「ゼップバウンド」の開始用量は299ドルで販売されると発言。これは同社が現在、自社の直販サイトで患者に販売している価格より50ドル安いという。

WSJの報道によると、トランプ大統領は6日午前にホワイトハウスで両社幹部らと同席の上でこの合意について発表する見通しだ

ただレビット大統領報道官は、医薬品関連の発表についてトランプ大統領よりも先には発言しないとして、価格引き下げに全力を注いでいると述べるにとどめた。

*システムの都合で再送します

ロイター
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