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伊フェラーリ、第3四半期コア利益が予想上回る 高価格モデルが寄与

2025年11月05日(水)13時44分

イタリアのマラネロにあるフェラーリの工場。10月2日撮影。REUTERS/Remo Casilli

Giulio Piovaccari Keith Weir

[ミラノ 4日 ロイター] - イタリアの高級スポーツ車メーカー、フェラーリが4日発表した2025年第3・四半期決算は、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が前年同期比5%増の6億7000万ユーロとなり、ロイター調査がまとめた予想平均の6億4900万ユーロを上回った。「SF90XX」や「12チリンドリ」シリーズの高価格モデルが、米国輸入関税の影響を相殺する一助となった。

追加費用のかかる仕上げ作業となるパーソナライゼーション(個々の顧客向けのカスタマイズ)の増加も業績に寄与したが、第3・四半期の出荷台数は0.5%増にとどまった。

ベネデット・ビーニャ最高経営責任者(CEO)は「この価格決定力は、既存製品の価格を単に引き上げることで生まれるのでははく、より豊かで革新的な製品を生み出すことにより実現する」と述べた。

アントニオ・ピッカ・ピコン最高財務責任者(CFO)は、米国に出荷した車両の大半が、欧州輸入自動車に課された関税への対応としてフェラーリが今年実施した価格引き上げの対象モデルに含まれていなかったため、利益率が影響を受けたと説明した。

フェラーリは4月に27.5%の関税を理由に米国向け一部モデルの価格を最大10%引き上げると発表。ただ、欧州製品への輸入関税が15%に引き下げられたことを受け、4日に値上げ幅を最大5%に縮小したと明らかにした。

ビーニャ氏は「米国での事業は通常通り進んでいる」と述べた。

ジェフリーズのアナリストらは、フェラーリ車の平均販売価格が5.1%上昇したことが、「デイトナ」限定生産車の納車減速や新型「F80」の初回出荷前といった逆風の中で第3・四半期の業績を支えたと指摘した。

ロイター
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