大・中規模企業の借り入れ需要改善幅、3年ぶり大きさ=FRB調査
        	写真は米連邦準備制度理事会(FRB)本部の外観。7月14日、ワシントンで撮影。REUTERS/Jonathan Ernst
[3日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が3日発表した上級銀行融資担当者調査(SLOOS)で、2025年第3・四半期に大規模と中規模の企業の借り入れ需要の前期と比べた改善幅が、約3年ぶりの大きさとなったことが分かった。一方、小規模企業の借り入れ需要は前期からほぼ横ばいだった。
調査によると、銀行は企業の規模を問わず、与信条件を全体的に引き締め続けている。引き締めの度合いは年初に比べるとやや緩んだとはいえ、こうした動きは借り入れ需要が改善する中で与信の拡大を抑制する可能性がある。
ネーションワイド・ファイナンシャルの市場エコノミスト、オレン・クラチキン氏は、借り入れ需要が高まる中での貸出基準の引き締まりについて、「過去2カ月にFRBが行った計50ベーシスポイント(bp)の利下げによる成長押し上げ効果を弱め、政策当局が雇用市場を下支えするのを難しくする」と指摘した。
借り入れ需要は、今年1月のトランプ第2次政権発足以降の大幅な政策変更、特に関税政策を巡る不確実性の影響で大きく落ち込んだ。その後は先行き不透明感が緩和する中で、改善している。ただ、今回の調査でも銀行は貿易依存度の高い企業への融資拡大には引き続き慎重な姿勢だった。





