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日産と英モノリス、新車開発加速へ提携延長 AI活用

2025年11月03日(月)11時54分

 日産自動車と英ソフトウエア開発会社モノリスは31日、人工知能(AI)を活用した車両の物理試験削減へ向け、提携を延長すると発表した。東京ビッグサイトで10月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Nick Carey

[ロンドン 31日 ロイター] - 日産自動車と英ソフトウエア開発会社モノリスは31日、人工知能(AI)を活用した車両の物理試験削減へ向け、提携を延長すると発表した。日産は新車開発時間の短縮に取り組んでいる。

日産とモノリスはAIを活用することで、日産の新型電気自動車(EV)「リーフ」のシャシーのボルト締め時間短縮に成功。この技術は、今後の欧州向けモデルにも適用される見通しだ。

日産などの自動車メーカーは、平均約5年とされる新車開発期間を短縮し、1年半で新モデルを展開できる中国メーカーに追い付きたい考えだ。

日産テクニカルセンター・ヨーロッパの担当者はロイターに対し「中国勢を非常に意識している」と強調。「より短期間で新車を投入する必要がある」と説明した。

モノリスのAIを1992年に英国で発売された小型車「マイクラ(日本名マーチ)」の物理試験データに適用することで、ボルト締め試験を6カ月から5カ月に圧縮できたという。

米中での販売不振で苦境に立つ日産は、経営再建に向け従業員解雇や工場閉鎖などを進めている。

AIデータセンターを運用する米コアウィーブは10月初旬、研究開発(R&D)の加速支援サービスを強化するため、モノリスを買収すると発表した。

日産とモノリスは現在、タイヤやバッテリーの試験時間短縮に向けたプロジェクトを進めている。 中国EVメーカーの上海蔚来汽車(NIO)も、バッテリーパックの試験や性能改善でモノリスのAIを活用しているという。

ロイター
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