原油需要はロシア制裁強化前から「好調」、情勢を注視=サウジアラムコCEO
10月28日、 サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコのアミン・ナセル最高経営責任者(CEO)は28日、西側諸国が「(ロシア石油大手)ロスネフチとルクオイルに対して制裁措置を発動する前から(原油)需要は好調だった」とし、中国の需要も引き続き健全だと指摘した。写真はサウジアラムコのロゴ。ダーランで2018年5月撮影(2025年 ロイター/Ahmed Jadallah)
Yousef Saba
[28日 ロイター] - サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコのアミン・ナセル最高経営責任者(CEO)は28日、西側諸国が「(ロシア石油大手)ロスネフチとルクオイルに対して制裁措置を発動する前から(原油)需要は好調だった」とし、中国の需要も引き続き健全だと指摘した。その上で「現時点では、制裁措置がどのような結果をもたらすか様子を見なければならない」と語った。
フューチャー・インベストメント・イニシアチブ会議で、原油価格について質問された際に述べた。
トランプ米大統領は22日、ロシアのウクライナ侵攻に絡んでロスネフチとルクオイルに制裁措置を発動した。英国も約1週間前にロシアの収入を減らすため、ルクオイルとロスネフチ、およびロシアの「影の船団(シャドーフリート)」とされる石油タンカー44隻を制裁対象に加えていた。
モスクワに本社を置くルクオイルは、世界の石油生産量の約2%を産出している。
ナセル氏は、石油とガスがエネルギーミックスの中で今後数十年にわたって極めて重要な役割を果たし続けるとし、世界のいくつかの地域で政策転換が進む中で炭化水素の重要性が認識されていると指摘。その上で「再生可能エネルギーと代替エネルギーが主流となり、石油やガスは不要だと言われていた時期があったが、今では多くの政策転換や方向転換が見られる」と言及した。
サウジアラムコは今後3年間にわたり、ハイテク関連子会社のアラムコ・デジタルに計20億ドル弱を投資する。ナセル氏は過去2年間の技術投資によって60億ドルの価値を創出したと強調した。





