アングル:米銀の信用懸念、M&Aを加速させる可能性も

10月20日、米銀の不良債権を巡る不安から、銀行間の合併・買収(M&A)が増えるとの観測が広がっている。ニューヨークで2023年12月撮影(2025年 ロイター/Eduardo Munoz)
Nupur Anand Lananh Nguyen Saeed Azhar
[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米銀の不良債権を巡る不安から、銀行間の合併・買収(M&A)が増えるとの観測が広がっている。業界筋4人は、これを機に大手銀が中小銀の吸収に動く可能性があると指摘した。
米地銀シリコン・バレー銀行の破綻が業界を揺さぶってから2年余り。足元では自動車関連企業の経営破綻と不良債権問題が銀行株を圧迫している。KBW地銀指数は16日に6%余り下落した後、17日にやや反発した。年初に比べると約5%の下落だ。
ナッターの弁護士ダン・ハートマン氏は「株式市場の動きとバリュエーションはこれまで常にM&A協議を引っ張ってきた。従って現在の市場の動きがそうした協議を加速させる可能性はある」と予想。トランプ米政権がM&A推進の姿勢であるため、銀行はただでさえM&Aに前向きになっていたと語った。「銀行の規模が大きければ大きいほど、多額の貸し倒れ損失を吸収しやすい」という。
足元では、米修理・交換用自動車部品メーカーのファースト・ブランズと米サブプライム自動車ローン会社のトライカラー・ホールディングスが9月に相次いで経営破綻し、信用市場に波紋を広げた。続いて16日には米銀ザイオンズ・バンコープが商業・産業向け融資2件に絡む損失を公表した上、ウエスタン・アライアンス・バンコープが詐欺行為でキャンター・グループへの訴訟に着手したと発表した。
ただ業界幹部は、2023年の地銀危機と現在とでは重要な違いがあると指摘する。23年の地銀破綻につながったような保有証券と負債のミスマッチは株主に開示されているが、貸し倒れ損失は特定の閾値(しきいち)に達するまで開示されないため、不安が誇張されやすいという。
業界筋2人は、小規模銀行を巡る懸念が拡大するなら、M&Aが活発化する可能性があると話す。問題が続くと銀行の取締役会は経営陣に身売りを迫る公算が高まるからだ。
とはいえ、問題行の買収に伴うリスクは高く、買い手は立ち止まって考える可能性もあると業界筋2人は語った。
<標的となる銀行>
投資銀行筋は今月、買収の魅力的な標的になり得る銀行としてザイオンズ、フラッグスター、ファースト・ホライズン、イースト・ウエストなどを挙げた。
米銀のM&Aは増えており、S&Pグローバル・インテリジェンスによると、第3・四半期には51件と、四半期として過去4年間で最多の案件が発表された。
もっとも、株価が激しく変動していると買収価格を巡る合意が難しくなるため、現在のような環境は一般にM&Aに適さないと考えられている。初期のM&A協議は、今後数日から数週間で市場全体が落ち着くまで棚上げになるかもしれない。
これに対してあるバンカーは、不透明な環境だからこそ市場・信用面のショックを吸収する上で銀行の規模の重要性が増すと指摘した。
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