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午後3時のドルは151円台へ上昇、高市首相選出で円じり安

2025年10月21日(火)15時56分

 10月21日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の151円半ばで取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Shinji Kitamura

[東京 21日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の151円半ばで取引されている。自民党の高市早苗総裁が国会で首相に選出されたことを受けて、円が小幅ながら弱含みとなった。

衆参両院で午後に首相指名選挙が行われ、高市氏が選出されたのと前後して、ドルは151円ちょうど付近から半ばへ小幅上昇した。高市氏の勝利は広く予想されていたが、衆院1回目投票で過半数を獲得したことが「インパクトがあった。『サナエノミクス』の運営基盤が予想より評価された」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ為替ストラテジストの植野大作氏)という。

高市氏は衆院1回目投票で過半数(233票)を超える237票を獲得した。立憲民主党の野田佳彦代表が149票、国民民主党の玉木雄一郎代表が28票だった。参議院では立民の野田氏との決選投票の末、高市氏が選出された。

新政権下で協議される見通しの消費税減税に警戒する声もあった。時限立法であっても再引き上げが難しく、財政悪化に直結するおそれがあるためとされる。「日本経済の課題は供給面の下押し圧力にあり、消費税減税による需要刺激が市場参加者の見方にそぐわないことも、財政悪化懸念が高まりやすい一因」(日本総研主任研究員の松田健太郎氏)との声もあった。

首相指名を終えたことで、市場の注目は財政や為替を所掌する財務相人事に移った。午前に片山さつき元地方創生担当相を充てると一部で報道されると、円が小幅に強含む場面があった。「積極財政や金融緩和のイメージが強い高市氏の政策をどう体現するのか、お手並み拝見という段階になる」(植野氏)という。

片山氏は今年3月のロイターのインタビューで、「ドル/円は120円台の時期が長かったので、120円から130円、120円台が実力との見方が多い」と述べ、物価高の沈静化に向け円高進行が望ましいとの見解を示していた。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 151.49/151.54 1.1625/1.1626 176.12/176.13

午前9時現在 150.80/150.84 1.1643/1.1645 175.62/175.63

NY午後5時 150.74/150.75 1.1641/1.1642 175.47/175.51

ロイター
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