カナダ企業、景況感改善 米関税で投資・採用に依然慎重=中銀調査

カナダ銀行(中央銀行)が20日公表した最新の四半期調査によると、国内企業は年序盤より状況が若干改善したと感じているものの、米関税による景気抑制効果を踏まえると、投資や採用を拡大する公算は小さいことが分かった。写真は同中銀ビル。オンタリオ州オタワで5月撮影(2025年 ロイター/Blair Gable)
Promit Mukherjee David Ljunggren
[オタワ 20日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が20日公表した最新の四半期調査によると、国内企業は年序盤より状況が若干改善したと感じているものの、米関税による景気抑制効果を踏まえると、投資や採用を拡大する公算は小さいことが分かった。
ビジネス活動、価格とコスト、生産能力を統合した第3・四半期の企業景況感指数はマイナス2.28と、第2・四半期のマイナス2.40から上昇。一方、向こう1年でリセッション(景気後退)に陥るとした企業の割合は33%と、第2・四半期の28%から小幅上昇した。中銀は、リセッションを巡る懸念が景況感の改善を相殺する主因だとした。
また、企業は依然として今後1年間の投入価格が前年よりも速いペースで上昇すると予想しているほか、今後1年間の賃金上昇率は引き続き鈍化傾向にあるとした。
カナダ中銀は今月29日に金利決定会合を開く。市場は25ベーシスポイント(bp)の利下げが行われる確率は約77%との見方を織り込んでいる。
同調査は、8月7日から9月3日に実施された。