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英アストラゼネカ、米バージニアに工場を着工 45億ドル投資

2025年10月10日(金)14時20分

 10月10日 英製薬大手アストラゼネカは9日、米東部バージニア州で新工場を着工した。写真はバージニア州知事のグレン・ヤンキン氏(右)とアストラゼネカのソリオCEO(左から2人目)ら。7月21日、米ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Umit Bektas)

Maggie Fick

[ロンドン 9日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカは9日、米東部バージニア州で新工場を着工した。総投資額は45億ドルになるとしている。トランプ米大統領は製薬業界に対し、米国でより多くの医薬品をより低コストで製造するように要求している。

新工場は首都ワシントンから南西に約120マイル(193キロ)離れたアルベマール郡に位置し、アストラゼネカの製造拠点としては世界最大規模となる。将来の肥満症と代謝性疾患治療薬を生産する当初計画に追加し、需要が大きいがん治療薬も手がける予定だ。これにより、投資額は当初計画より5億ドル増えるとしている。

新工場では高度な技術を持つ従業員600人を抱え、建設関連では3000人の雇用が創出されると説明している。

自社を「非常に米国的な企業」と表現しているアストラゼネカのパスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は9日、新工場によって「米国の国家安全保障と医療主権を強化する」と訴えた。

新工場の投資は、同社が7月に発表した2030年までに500億ドルを投じて米国の研究・製造拠点を拡大する計画の一環となる。

トランプ氏の製薬業界への要求に直面し、アストラゼネカはバランスを図ろうとしている。同社は今年9月、ニューヨーク証券取引所への直接上場を発表。近いうちに糖尿病とぜんそくの治療薬を、米国の患者に対して最大70%の割引価格で直接販売すると表明した。

ロイター
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