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午後3時のドルはドル147円付近、売り材料重なる 日米中銀会合前に様子見も

2025年09月16日(火)15時58分

 9月16日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円ちょうど付近で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Atsuko Aoyama

[東京 16日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円ちょうど付近で推移している。石破茂首相の路線を継承すると市場の一部でみられている小泉進次郎農水相が自民総裁選への出馬意向を示し、トランプ大統領の側近の一人であるミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を連邦準備理事会(FRB)理事に充てる人事案を米上院が承認するなど、ドル売り/円買い材料が重なった。ただ週内の日米中銀会合を前に様子見も強く、下げが一気に深まる展開とはなっていない。

ドルは仲値公示前後まで買い優勢で推移したが、午前10時半以降は一転してドル売り/円買いが強まった。午後もじりじりと下値を切り下げ、午後3時過ぎの時点では9日以来の安値水準まで下落している。

背景として、国債先物の売りや人民元高/ドル安の波及なども指摘された。米上院がFRB理事にミランCEA委員長を充てる人事を承認したことは、利下げへの思惑からドル売り材料との見方が聞かれる。小泉農相陣営の選挙対策本部長に加藤勝信財務相が就任するとの報道に、関心を寄せる声もあった。

市場では「レンジ相場ながら、ドル売り地合いが続いている」(国内銀行のストラテジスト)との声が聞かれた。

ステート・ストリート銀行東京支店長の若林徳広氏は、自民党総裁選への出馬意向を巡る報道について「誰の名前が出ると円買いなのか円売りなのかがだいたい決まってきている」としつつ、市場参加者が「売買するきっかけとしてニュースのヘッドラインを探しているとは思うが、最終的には金利差に落ち着く」として、ドル/円の方向性を見極めるためには週内の米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合の決定や会見での発言が重要だとの見方を示した。

若林氏は足元の相場について、147円割れの水準では「ドル買いが入る印象が強い」とし、「下方向に値が走るかどうかは疑問」ともしている。仮に下押しするとすれば日銀からの発信で、日銀が利上げに向かう材料は「十分ある」ものの、関税の影響を見極める姿勢を崩さない可能性があると若林氏は予想する。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 146.99/147.0 1.1778/1.17 173.13/173.

0 79 14

午前9時現在 147.40/147.4 1.1762/1.17 173.39/173.

1 64 40

NY午後5時 147.40/147.4 1.1760/1.17 173.37/173.

2 62 39

ロイター
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