物価と雇用両方の目標にリスク、バランス取る必要=米セントルイス連銀総裁

米セントルイス連銀のムサレム総裁は8日、連邦準備理事会(FRB)のインフレと雇用の目標双方がリスクにさらされており、目標両方のバランスを取る必要があるという認識を示した。ニューヨーク経済クラブで講演する同総裁。2月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
[ワシントン 8日 ロイター] - 米セントルイス連銀のムサレム総裁は8日、連邦準備理事会(FRB)のインフレと雇用の目標双方がリスクにさらされており、目標両方のバランスを取る必要があるという認識を示した。9月会合での利下げを支持するかどうかについては言及しなかった。
ムサレム総裁は、関税措置に伴う物価上昇と雇用伸び鈍化という状況において、「われわれの責務両面にリスクがあり、バランスの取れたアプローチを取らなければならない」と指摘。「責務の双方が達成されない可能性、達成されない場合の規模、そして達成されない期間がどの程度に及ぶかについて考慮する必要がある」と述べた。
関税によるインフレの影響については、大部分が薄れる公算が大きいものの、一定のインフレが持続する可能性も十分あるという認識を示した。また、労働市場は均衡しているものの、経済活動は弱まっており、雇用にリスクをもたらすと述べた。