ホンダ株が軟調、見通し上方修正でも市場の期待に届かず

7日の東京証券取引所でホンダ株が軟調となっている。写真は2023年4月、中国の上海で撮影(2025年 ロイター/Aly Song)
[東京 7日 ロイター] - 7日の東京証券取引所でホンダ株が軟調となっている。前日に2026年3月期通期の連結業績予想(国際会計基準)を上方修正したが、営業利益予想が市場予想に届かなかったことが嫌気されている。株価は一時2.4%安の1532.5円に下落した。
営業利益は前年比42.3%減の7000億円の見通しとし、従来の5000億円から2000億円引き上げた。日米で合意した自動車関税率の引き下げで影響が軽減するほか、業績予想の前提となる為替レートを見直した。
この予想は、IBESがまとめたアナリスト20人の予想平均値9072億円を下回った。「関税引き下げによるポジティブ要因は、日米合意の時点である程度織り込まれていた」(国内運用会社のファンドマネージャー)との声もある。
一方、自動車関税は、引き下げられた税率の発動時期が不透明なままでもあり、市場では、会社側としては保守的にならざるを得ない側面もあるとして「不透明感が晴れてくれば、さらに上方修正する余地はあるだろう」(同)との見方もある。