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米タイソン、通期売上高見通し上方修正 鶏肉販売好調

2025年08月05日(火)12時32分

米食肉加工大手タイソン・フーズは4日、通期の売上高見通しを上方修正した。4─6月決算はアナリスト予想を上回った。写真はタイソン・フーズのチキンナゲット。ニューヨークで2021年撮影(2025年 ロイター/Andrew Kelly)

Tom Polansek Neil J Kanatt

[4日 ロイター] - 米食肉加工大手タイソン・フーズは4日、通期の売上高見通しを上方修正した。4─6月決算はアナリスト予想を上回った。牛肉事業の落ち込みを鶏肉販売の好調が補った。

同社の株価は、決算発表を受け4%上昇した。

今年の夏は長年の干ばつで放牧地が減り、肉牛の供給が過去最小に減少。タイソンなど食肉会社は高値での肉牛の調達を迫られている。消費者も牛肉の価格高騰で打撃を受けている。

4─6月は、鶏肉の販売量と価格が上向き、業績を押し上げた。調査会社CFRAのアナリスト、アルン・スンダラム氏は、牛肉や豚肉に比べて鶏肉は手頃な価格のタンパク源であり続けていると指摘した。

チキン、ポーク、調理済み食品の各部門は、いずれも4─6月の利益率が前年同期から改善した。ドニー・キング最高経営責任者(CEO)は「当社の事業で唯一軟調なのは牛肉部門だ」と述べた。

同社は25年度の売上高について、これまでの「横ばい─1%増」から「2─3%増」に引き上げた。鶏肉事業の年間利益見通しも、従来の10億─13億ドルから13億─14億ドルに引き上げた。

ただ、牛肉事業は2億─4億ドルの赤字見通しから3億7500万─4億7500万ドルの赤字見通しに下方修正した。

キングCEOは、牧場経営者が雌牛を繁殖用に飼い始め、肉牛の再構築を始めたようだと指摘。ただ、成牛に育つまで約2年かかるため、供給逼迫は当面続くとみられる。

4─6月の牛肉事業の販売量は3.1%減少したが、価格が10%上昇したため、売上高は6.9%増えた。同部門の調整後営業赤字は1億5100万ドル。前年同期は6900万ドルの赤字だった。

鶏肉事業の売上高は3.5%増、販売量は2.4%増だった。

総売上高は前年同期比4%増の138億8000万ドル。LSEGがまとめたアナリスト予想の135億6000万ドルを上回った。調整後1株利益は0.91ドル。予想の0.78ドルを上回った。

ロイター
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