NZの金利は中立ゾーン、今後の政策はデータ次第=中銀総裁補

5月30日、ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のカレン・シルク総裁補は30日、ロイターとのインタビューに応じ、同国の政策金利は中立ゾーンである2.5─3.5%にあると指摘、過去の金融緩和の効果が経済全体に波及するには時間がかかり、今後の政策決定は国内経済の動向に一段と左右されると述べた。写真は同行の正面入口付近。2017年7月、ウェリントンで撮影(2025年 ロイター/David Gray)
[シドニー 30日 ロイター] - ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のカレン・シルク総裁補は30日、ロイターとのインタビューに応じ、同国の政策金利は中立ゾーンである2.5─3.5%にあると指摘、過去の金融緩和の効果が経済全体に波及するには時間がかかり、今後の政策決定は国内経済の動向に一段と左右されると述べた。
シルク氏は国際貿易に非常に大きな不確実性があると強調したが、中銀の中心予測では、これまでの金融緩和で景気が回復し、貿易リスクの一部を相殺できる見通しだと述べた。
中銀は28日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、3.25%としたが、金融緩和サイクルが終わりに近づいている可能性を示唆した。
シルク氏は、なぜ政策金利を中立水準未満にする必要がないのかとの質問に対し、利下げが経済全体に波及するには時間がかかると指摘。また、堅調なコモディティー価格が輸出産業の好調を示していると述べた。
「(政策金利の)軌道も、中銀の行動が全てデータ次第になることを示しており、今後の追加利下げの時期や是非を判断するため、データを注視していく」と発言。
トランプ米大統領の関税に対する裁判所の判断については「この問題がどう着地するかは確実ではないが、不確実性が高まっていることだけは確かだ」と語った。