台湾中銀、金融安定確保へ「時宜を得た」措置講じる方針

台湾の中央銀行は29日、米国の関税、地政学的対立、気候変動、市場のボラティリティーを巡る不確実性に直面する中、金融の安定を確保するために「時宜を得た」措置を講じる方針を示した。台北の中銀ビルで2022年撮影(2025年 ロイター/Ann Wang/File Photo)
[台北 29日 ロイター] - 台湾の中央銀行は29日、米国の関税、地政学的対立、気候変動、市場のボラティリティーを巡る不確実性に直面する中、金融の安定を確保するために「時宜を得た」措置を講じる方針を示した。
年次金融安定報告で、不確実性は世界経済の発展に悪影響を及ぼし、台湾の金融安定にリスクをもたらす可能性があるとした。
中銀は、「関連する動きが経済全体と金融システムに及ぼす可能性に細心の注意を払い、国内金融の安定促進へ迅速に措置を講じる」と述べた。
外為市場が一段と変動しているが、長期的には比較的安定しており、債券市場も大きな振れはないという。
報告で中銀は、大規模な国内外の投資ポートフォリオを持つ生命保険会社について、世界金融市場のボラティリティーによる一段と高い市場リスクにさらされているとの見方を示した。