日経平均は小幅に3日続落、過熱感を警戒 押し目買い支えに底堅さも

5月16日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比1円79銭安の3万7753円72銭と小幅に3日続落して取引を終えた。写真は4月、都内で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Noriyuki Hirata
[東京 16日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比1円79銭安の3万7753円72銭と小幅に3日続落して取引を終えた。短期的な過熱感が警戒される中、朝方は為替が円高に振れたことを嫌気して利益確定売りが優勢となった。一方、下値では押し目買いが支えになった。後場にはプラスに転じる場面もあり、前日終値を挟んだ一進一退に移行した。
日経平均は小安く始まった後も、一時276円安に下げ幅を拡大した。ドル/円が朝方から水準を切り下げ、一時145円を割り込む動きとなる中で売りが強まった。
米国市場でのハイテク株安を受けて半導体関連株が軟調だったことが指数の重しになったほか、朝方に発表された1─3月期の国内総生産(GDP)速報値が4四半期ぶりのマイナスとなったことも嫌気された。
テクニカル面から示唆される相場の過熱感が意識されたこともあり、利益確定売りが優勢になりやすかった。市場では「外部環境が不透明な中でPER(株価収益率)は16倍と高く、積極的に買える環境ではない」(三木証券の北沢淳商品部投資情報課次長)との声が聞かれた。
一方、後場にかけて円高が一服すると、日経平均は下げ幅を縮小しプラスに転じる場面もあった。4月の急落からの戻り相場に乗り遅れた投資家による押し目買いが入ったとの見方が聞かれた。
TOPIXは0.05%高の2740.45ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.05%高の1410.29ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆4706億8900万円だった。東証33業種では、値上がりは繊維製品や海運、金属製品など21業種、値下がりはサービスや鉱業、電気機器など12業種だった。
東京エレクトロンやリクルートホールディングス、みずほFGが軟調だった一方、三菱電機や三菱重工業、第一三共はしっかりだった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.73%高の713.84ポイントと、6日続伸し1年1か月ぶり高値を付けた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが858銘柄(52%)、値下がりは705銘柄(43%)、変わらずは69銘柄(4%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 37753.72 -1.79 37748.58 37,479.21─37,786.43
TOPIX 2740.45 1.49 2745.51 2,724.61─2,746.07
プライム指数 1410.29 0.72 1412.34 1,402.18─1,413.18
スタンダード指数 1300.15 8.71 1293.43 1,290.31─1,301.20
グロース指数 908.57 7.58 902.4 901.00─911.75
グロース250指 713.84 5.2 709.82 708.61─717.19
数
東証出来高(万株 195178 東証売買代金(億円) 44706.89
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