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午後3時のドルは145円前半に下落、米金利低下や円安是正への警戒感

2025年05月16日(金)15時51分

 5月16日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の145円前半で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Atsuko Aoyama

[東京 16日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の145円前半で推移している。軟調な米指標を受け米金利の低下でドルが売られる一方、日米財務相会談に関する円安是正への警戒感もくすぶり、円の下値も堅くなっている。

ドルは朝方の145円半ばから仲値公示前後にかけて売りが強まり、仲値後の午前10時過ぎに一時144.97円まで下げ幅を拡大、今月9日以来、約1週間ぶり安値を更新した。米中協議の合意が明らかになった12日以降の上昇分を帳消しにした。日経平均が下げ幅を縮めるとドル円もいったん持ち直し、145円半ばまで上昇したものの、引き続き上値は重かった。

前日に米国で発表された経済指標は総じて軟調で、米長期金利は4.4%台に大きく低下した。卸売物価指数(PPI)や鉱工業生産、製造業生産指数などが予想を下回った。PPIは前月比が0.5%低下と、0.2%上昇の市場予想に反して低下した。

来週にも実施される方向で調整が進む日米財務相会談に関して、円安是正に関する思惑が依然としてくすぶっている。加藤財務相は16日の閣議後会見でもベセント米財務長官との「協議の場を追求」していると話した。加藤財務相は、為替について協議したことが明らかになった米韓会談について「コメントする立場にない」とした。

ニッセイ基礎研究所の上野剛志・主席エコノミストは、日米財務相会談に関して警戒をする必要はあるものの、米韓などの動きが円にまで飛び火するのは「思惑が先行しているとみられ、利益確定の口実になっているのではないか」との見方を示した。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 145.22/145.23 1.1215/1.1216 162.87/162.89

午前9時現在 145.57/145.58 1.1191/1.1193 162.92/162.93

NY午後5時 145.68/145.69 1.1187/1.1190 162.92/163.04

ロイター
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