銀行の自己資本要件、ドイツ連銀が簡素化を支持
[フランクフルト 15日 ロイター] - ドイツ連邦銀行(中央銀行)の銀行監督責任者であるミヒャエル・トイラー氏は15日、欧州の銀行に対する自己資本要件の簡素化に支持を表明した。ただ、簡素化は自己資本要件の緩和を意味するものではないと強調した。
欧州では中銀の間で銀行監督の負担軽減を検討する動きが出ている。米国が規制緩和を目指していることも一因だ。
トイラー氏は連銀が主催した会合で、欧州連合(EU)の自己資本要件が複雑過ぎることを認め、EUの規則と欧州中央銀行(ECB)の判断に部分的に依存する「多層的で重複する枠組み」になっていると指摘した。
「このため、われわれは、EUとユーロシステムの内部で、現在の自己資本枠組みの簡素化に尽力している」とし「欧州のパートナーと共にこれを成功させたいと願っているが、正確にどこへ向かうかを判断するのは時期尚早だろう」と述べた。
ただ「自己資本と流動性レベルの減少につながってはならない」と強調し、そうなれば銀行の強靭性が低下すると述べた。
ECBは欧州の銀行規制簡素化を検討する作業部会を立ち上げている。議長はECBのデギンドス副総裁。ナーゲル独連銀総裁も参加している。