ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは横ばいの131円前半、底堅さ維持も上値重い

2023年02月09日(木)15時34分

 2月9日、午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(131.37/40円)から横ばいの131.37/39円付近で推移している。写真は米ドル紙幣。2009年11月に撮影(2023年 ロイター/ Rick Wilking)

[東京 9日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(131.37/40円)から横ばいの131.37/39円付近で推移している。米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言でドルは底堅さを維持したものの、次期日銀総裁人事を巡る思惑から上値が重かった。

仲値にかけては実需のドル買いフローが入ったとみられ、じりじりと上昇。豪ドルなどクロス円を中心に円売り圧力が強まり、ドルは一時131.83円付近まで上昇した。

午後に入り一時130.75円付近まで急落。アベノミクスの転換示唆なら次期日銀

総裁人事の調整が難航すると一部メディアが報じたことを受けて、「次期日銀総裁を巡る思惑から、薄商いの中で値が飛んだ」(国内銀行)という。その後は131円前半まで急速に水準を戻した。

前日の米FRB高官の発言は総じてタカ派的と受け止められたものの、ドルの上値追いには慎重となっている。   

大和証券のシニア為替ストラテジストの多田出健太氏は「米雇用統計の発表後に市場は既に5月までの利上げを織り込んでおり、それを修正するほどタカ派な内容ではなかった」と指摘。また、金融引き締めによる景気への懸念も広がりやすく、継続的な米金利の上昇が見込めず、株価の下落にもつながるため、一段のドル高は進みにくいとみる。

米FRBの当局者らは8日、インフレを抑制する上で一段の利上げが必要になるとの見通しを示した。ただ、1月の強い雇用統計を受けて引き締めペースの再加速を迫られるシナリオには触れず、ペース縮小で認識が一致していることを示唆した。

次期日銀総裁を巡る不透明感もドル/円の重しとなっている。トレイダーズ証券の市場部長、井口喜雄氏は、「ドルは上方向を向いているものの、次期日銀総裁人事次第では円高に振れるリスクもあり、思い切りアクセルを踏めない状況だ」と述べた。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 131.37/39 1.0733/37  141.02/06

午前9時現在 131.38/40 1.0713/17  140.77/81

NY午後5時 131.37/40 1.0709/13  140.79/83

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

EU、Xに1.4億ドル制裁金 デジタル法違反

ビジネス

ユーロ圏第3四半期GDP、前期比+0.3%に上方修

ワールド

米、欧州主導のNATO防衛に2027年の期限設定=

ビジネス

中国の航空大手、日本便キャンセル無料を来年3月まで
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 8
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 9
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 10
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中