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ロシア産ディーゼル油などにも価格上限、G7など5日から

主要7カ国(G7)とオーストラリアは3日、海上輸送されるロシア原産の石油製品の上限価格について合意した。2022年3月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)
[ワシントン 3日 ロイター] - 主要7カ国(G7)と欧州連合(EU)、オーストラリアは3日、海上輸送されるディーゼル油などロシア産石油製品の上限価格について合意した。
声明によると、原油に対してプレミアムが付されるディーゼル油などの石油製品の上限価格は1バレル=100ドル、重油やナフサなどディスカウントされる石油製品の上限価格は45ドルとなる。上限価格は5日、または「その後速やかに」実施されるとしたが、5日より前に船積みされた石油製品については「時限的な例外」が含まれるという。
イエレン米財務長官は、新たな措置は昨年12月に設定した原油価格の上限に加え、世界のエネルギー市場における供給を維持しながらロシアの石油収入を一段と制限することになると指摘。
「(ウクライナでの)ロシアによる違法な戦争を遂行する能力を低下させる」上で重要な役割を果たし、これまでの制裁と合わせ「プーチン氏に対し残忍な戦争のための資金確保か苦しい経済を支えるかの選択を迫る」とした。
G7、EU、オーストラリアはロシア産原油の上限価格を1バレル=60ドルとする措置を12月5日から実施。価格が上限を上回る場合、海運や保険、再保険会社が貨物を扱うことを禁止した。
イエレン長官は世界のエネルギー市場には引き続き十分な供給があるとし、中国やインドなどが価格上限を利用してロシア産石油を大幅に値切いていることを示す報告もあると述べた。