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蘭ASML、今年の対中輸出は規制下でも前年水準維持へ=CEO
オランダのASMLホールディングのピーター・ウェニンク最高経営責任者(CEO)は25日、先端半導体製造装置の対中輸出規制を巡る米国とオランダ政府の協議が続いているものの、今年の同社製品の中国本土への輸出は昨年の水準を維持する可能性が高いと述べた。オランダのアイントホーフェンで2019年1月撮影(2023年 ロイター/Eva Plevier)
[アムステルダム 25日 ロイター] - オランダのASMLホールディングのピーター・ウェニンク最高経営責任者(CEO)は25日、先端半導体製造装置の対中輸出規制を巡る米国とオランダ政府の協議が続いているものの、今年の同社製品の中国本土への輸出は昨年の水準を維持する可能性が高いと述べた。第4・四半期決算発表後、ロイターのインタビューで語った。
ASMLは、同社が市場をほぼ独占しているEUV(極端紫外線)露光装置が軍事用途の半導体製造に使用される恐れがあるとする米国の圧力を受け、2019年に中国の顧客に対する最新鋭のEUV装置の販売を制限された。
旧式の深紫外線(DUV)露光装置の対中輸出は続けているが、それが米・オランダ政府協議の焦点となっている。
22年の対中国売上高は約21億6000万ユーロ(23億5000万ドル)で、21年の21億7000万ユーロからわずかに減少した。
ウェニンク氏は、今年の中国向け売上高は「(前年と)ほぼ同じ」になると述べ、同社の400億ユーロの受注残のうち中国企業からの受注が約15%を占めていると明らかにした。
また、EUV装置はASMLの売上高の50%を占めており、ラムリサーチやアプライド・マテリアルズなどの米同業は米政府が昨年10月に国内企業を対象に新たな対中輸出規制を発動するまで、中国向け販売にASMLのような制限を課されていなかったと指摘した。