ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&Pとナスダック下落、米債利回り上昇で成長株に売り

2022年12月28日(水)06時57分

米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が下落して取引を終えた。米国債利回りが上昇し、金利に敏感な大型株を圧迫した。(2022年 ロイター/Carlo Allegri)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が下落して取引を終えた。米国債利回りが上昇し、金利に敏感な大型株を圧迫した。

グロース(成長)株が売られてハイテク銘柄中心のナスダックが下落し、S&P500も連れ安。ダウ工業株30種はバリュー(割安)株への買いに支えられて小幅に上昇した。

カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「(米国債)利回り上昇が成長株の重しとなる一方、工業株や公益事業株、エネルギー株はアウトパフォームした」と述べた。

電気自動車(EV)大手テスラは11.4%急落し、S&Pとナスダックを押し下げた。1月に上海工場で減産を実施することが、ロイターが確認した社内スケジュールで分かった。同社株は年初来69%下落している。

米国債利回りの上昇が成長株を圧迫する状況は今年を通じて見られ、年初来の下落率は割安株が約7.5%なのに対し、成長株は30%を超えている。

今年も残り3営業日となる中、主要株価3指数は年間で2008年以来の大幅な下げを記録する見通しとなっている。

この日はS&P500の主要11セクターのうち6セクターがマイナス圏で終了。一般消費財と通信サービスの下げが目立った。

京東集団(JDドットコム)やアリババ・グループ・ホールディング、拼多多(ピンドゥオドゥオ)など米上場の中国企業株は1.4─4.9%上昇。中国が入国時の隔離義務を来年1月8日に解除すると発表したことが追い風となった。

サウスウエスト航空は約6%安。同社は米国を襲った猛吹雪など記録的寒波の影響による欠航便数が他社と比べ傑出して多くなっている。S&P1500航空指数も下落した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.18対1の比率で上回った。ナスダックでも1.93対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は83億5000万株。直近20営業日の平均は113億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33241.56 +37.63 +0.11 33224.23 33387.72 33069.58

前営業日終値 33203.93

ナスダック総合 10353.23 -144.64 -1.38 10462.19 10472.32 10340.73

前営業日終値 10497.86

S&P総合500種 3829.25 -15.57 -0.40 3843.34 3846.65 3813.22

前営業日終値 3844.82

ダウ輸送株20種 13530.31 -34.45 -0.25

ダウ公共株15種 982.37 +6.79 +0.70

フィラデルフィア半導体 2490.17 -45.32 -1.79

VIX指数 21.65 +0.78 +3.74

S&P一般消費財 991.55 -16.55 -1.64

S&P素材 495.53 +0.15 +0.03

S&P工業 835.58 +2.72 +0.33

S&P主要消費財 789.55 +3.68 +0.47

S&P金融 565.70 -0.19 -0.03

S&P不動産 233.47 -0.33 -0.14

S&Pエネルギー 675.96 +7.63 +1.14

S&Pヘルスケア 1584.31 -4.22 -0.27

S&P通信サービス 157.62 -1.88 -1.18

S&P情報技術 2154.38 -21.16 -0.97

S&P公益事業 363.03 +2.23 +0.62

NYSE出来高 6.56億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 26240 - 120 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 26210 - 150 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有

ビジネス

FOMCが焦点、0.25%利下げ見込みも反対票に注

ワールド

ゼレンスキー氏、米特使らと電話会談 「誠実に協力し
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中