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LGエナジー、アリゾナ工場建設計画を見直しへ 物価高で
6月29日、韓国の電気自動車(EV)用電池最大手LGエナジー・ソリューションの広報担当者は、今年3月に発表していた米アリゾナ州に単独で電池工場をつくる13億ドルの投資について、同社が査定し直す計画だと確認した。写真はソウルで昨年11月撮影(2022年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 29日 ロイター] - 韓国の電気自動車(EV)用電池最大手LGエナジー・ソリューションの広報担当者は29日、今年3月に発表していた米アリゾナ州に単独で電池工場をつくる13億ドルの投資について、同社が査定し直す計画だと確認した。米国の経済的環境が理由とした。
LGエナジーはアリゾナ工場を名指ししない形で、米国の異例な経済情勢と投資環境によりさまざまな投資の選択肢を見直しているとする声明を出していた。声明では何も決定していないとしていた。
同社はEV用電池の顧客として米EV大手テスラや米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)などを想定している。GMとは共同でオハイオ州とテネシー州とミシガン州にそれぞれ工場を建設中。ミシガン州の既存工場の拡張も計画している。
3月のアリゾナ工場の発表では、北米の新興企業などの需要を満たすため今年4─6月期に着工し2024年に量産態勢に入る計画と説明。円筒形電池を米国で生産する同社初の工場にするとしていた。このタイプの電池はテスラや米EV新興ルーシッド・モーターズで使われている。
サムスン・セキュリティーズのアナリスト、Cho Hyunryul氏は「現状でLGエナジーがアリゾナ工場投資を撤回するのは考えにくいが、米インフレに伴うコスト上昇で収益性予測を考え直す必要は出てきているはずだ」と指摘した。インフレは原材料費や建設費や人件費の上昇につながり得る。
LGエナジーは米国以外では韓国と中国、ポーランド、カナダ、インドネシアに生産拠点がある。