ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは下落134円後半、世界的な景気後退懸念で売り優勢

2022年06月24日(金)15時15分

 6月24日、午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(134.93/96円)から下落し、134.62/64円で推移している。写真は米ドル紙幣。2月撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 24日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(134.93/96円)から下落し、134.62/64円で推移している。世界的な景気減速懸念や週末を控えた持ち高調整のドル売り/円買いが優勢となった。

五・十日に伴い仲値にかけては国内輸入企業によるドル買いフローが入り、一時135.22円付近まで上昇。その後は米景気懸念後退への懸念や週末を控えた持ち高調整のドル売りに押され、じりじりと軟化。国内輸出企業によるドル売りや一部の海外勢がドルやユーロに対して円を買い戻す動きもでたとみられ、134.55円付近まで下落した。

ただ、時間外の米株先物や日経平均株価が堅調に推移したことが、ドル/円の下支えとなり、134円後半で小動きとなった。

海外主要中銀の利上げによる景気後退懸念を背景に、リスクオフの円買いが復活している。市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言をきっかけにドルは対円で売られやすくなった。米金利が低下基調となり、ドル/円は上昇モメンタムを維持できなかった」(国内金融機関)との声が聞かれる。

ステート・ストリート銀行の東京支店・共同支店長、若林徳広氏は「136円台に定着しないと判断した市場参加者が早めに利益確定売りに動いている」と指摘。ただ、ポジションがニュートラルな状態に戻れば、「日米金利差の観点から、ドル/円は再び上昇トレンドに戻る」と予想する。

ユーロ/円は141.92/96円。夕方発表される独IFO企業景況感指数が低調な結果となれば、「ユーロ売り/円買いが再燃する可能性がある」(前出の国内金融機関)との声が聞れた。

ユーロは前日141.45円付近と約1週間ぶりの安値水準まで下落。6月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を下回ったことや、独経済省が23日にロシアからの供給減と価格高騰を受け、天然ガスに関する3段階の緊急計画で第2段階の「警報」を発令したことから、ユーロの売り圧力が強まった。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 134.62/64 1.0541/45 141.92/96

午前9時現在 134.81/83 1.0518/22 141.80/84

NY午後5時 134.93/96 1.0523/27 141.98/02

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

再送米PCE価格指数、3月前月比+0.3%・前年比

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意

ワールド

国際刑事裁の決定、イスラエルの行動に影響せず=ネタ

ワールド

ロシア中銀、金利16%に据え置き インフレ率は年内
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中