ニュース速報

ビジネス

モルガンS、第4四半期利益が予想上回る M&Aブーム寄与

2022年01月20日(木)07時51分

米金融大手モルガン・スタンレーが発表した第4・四半期決算は利益が市場予想を上回った。M&A(企業の合併・買収)ブームを背景にアドバイザリー業務が好調だった。2016年6月、英ロンドンで撮影(2022 年 ロイター/Russell Boyce/File Photo)

[19日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレー(モルガンS)が19日に発表した第4・四半期(12月31日まで)決算は利益が市場予想を上回った。M&A(企業の合併・買収)ブームを背景にアドバイザリー業務が好調だった。

ウェルスマネジメント部門も堅調で、収入は10%増加の62億5000万ドルだった。

ディーロジックのデータによると、モルガンSの21年の案件数は420件で、世界の投資銀行部門リーグテーブルでゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースに次ぐ第3位だった。

投資銀行部門の収入は6%増の24億3000万ドル。同部門にはアドバイザリー業務、株式引受業務、債券引受業務が含まれる。

全体の利益は35億9000万ドル(1株当たり2.01ドル)と、前年同期の32億7000万ドル(同1.81ドル)から増加した。

1株当たり利益のアナリスト予想平均は1.93ドルだった。

収入は145億2000万ドル。前年同期は136億ドルだった。

通年の純利益は37%増の150億ドル、収入は23%増の約600億ドルで、ともに過去最高を記録した。

有形自己資本利益率(ROTCE)の長期目標を17%から20%に引き上げた。ROTCEは、株主の資金をいかに有効に活用して利益を生み出すかを測る指標。

ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)は電話会議で「われわれのビジネスモデルにおける収益力を反映させるためROTCE目標を引き上げる」と説明した。

決算発表を受けて株価は上昇し、1.8%高となった。

競合ゴールドマン・サックスの四半期決算は利益が予想に届かず、株価は下落した。JPモルガン・チェースは利益が予想を上回ったものの、経費を巡る懸念で株価は下げた。

ゴーマンCEOは、競合が社内で技術をゼロから構築したのとは対照的に、買収により技術導入を行ったことが奏功したと説明した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエルとの貿易全面停止、トルコ ガザの人道状況

ワールド

アングル:1ドルショップに光と陰、犯罪化回避へ米で

ビジネス

日本製鉄、USスチール買収予定時期を変更 米司法省

ワールド

英外相、ウクライナ訪問 「必要な限り」支援継続を確
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 5

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    「複雑で自由で多様」...日本アニメがこれからも世界…

  • 8

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 9

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 10

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中