ニュース速報

ビジネス

中国が個人向け店頭デリバティブ禁止へ、銀行や保険会社が対象

2021年12月06日(月)12時29分

 中国の金融規制当局は、銀行や保険会社が個人顧客に店頭デリバティブ取引商品を提供することを禁止する。写真は北京商務中心区で10月に撮影(2021年 ロイター/Thomas Peter)

[北京 3日 ロイター] - 中国の金融規制当局は、銀行や保険会社が個人顧客に店頭デリバティブ取引商品を提供することを禁止する。リスク管理強化策の一環。

中国人民銀行(中央銀行)、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会、CBIRC)、中国証券監督管理委員会(証監会、CSRC)、中国国家外為管理局(SAFE)が3日にウェブサイト上に掲載した規制案によると、銀行と保険会社はまた、ヘッジ目的以外で法人顧客にデリバティブ取引サービスを提供することも禁止される。

ロイターがこれまでに報じたところによると、中国当局は商品価格が不安定となる中、投資損失を抑制するため、金融機関に対して商品先物に連動する商品を帳簿から解消し、商品先物に連動する投資商品を個人投資家に販売することを中止するよう求めている。

また、一部の商品は銀行や保険会社を介して投資商品やウェルスマネジメント商品としてパッケージ化され、販売されており、市場価格の高騰に伴い、投機リスクに対する規制当局の懸念が高まっている。

規制案は「デリバティブの識別は(商品名ではなく)ビジネスの実体に従うべきだ」と指摘。「金融機関は偽装した形でデリバティブ業務を行ってはならず、規制当局は新商品や新業務が本質的にデリバティブ業務であるかどうかを確認し、それに応じて効果的な措置を講じるべき」としている。

規制案によると、非金融機関はデリバティブ商品やデリバティブ機能がある商品の提供が禁じられる。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍、ラファ住民に避難促す 地上攻撃準備か

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、4月も50超え1年ぶり高水準 

ビジネス

独サービスPMI、4月53.2に上昇 受注好調で6

ワールド

ロシア、軍事演習で戦術核兵器の使用練習へ 西側の挑
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表...奇妙な姿の超希少カスザメを発見、100年ぶり研究再開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 6

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 9

    マフィアに狙われたオランダ王女が「スペイン極秘留…

  • 10

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中