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ユーロ圏経済は転換点、PEPP終了議論は尚早=ECB総裁
FILE PHOTO: European Central Bank President Christine Lagarde addresses European lawmakers during a plenary session at the European Parliament in Brussels, Belgium February 8, 2021. Olivier Matthys/Pool via REUTERS/File Photo
[フランクフルト 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ユーロ圏経済は転換点にあるが、新型コロナウイルス危機を受けて導入した緊急支援措置の縮小を議論するには、回復が強固で持続可能なものになる必要があると指摘した。14日公表されたポリティコとのインタビューで述べた。
ラガルド総裁は「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)が3月31日に停止すると示唆してはいない」とし、「われわれには十分な柔軟性があるが、経済見通しの点では正しい方向に進んでいる」と述べた。
新型コロナのパンデミック(世界的流行)の危機局面が終了するまで、あるいは少なくとも来年3月31日まで継続する予定の1兆8500億ユーロ規模のPEPPについて「この問題を議論するのはかなり時期尚早だ」と述べた。
エコノミストは、ECBが9月の理事会でPEPPの終了に関する議論を開始すると予想。ロイター調査によると、大多数のECBウォッチャーはPEPPが拡大・延長されることはないとみている。
ECBは、以前から存在する厳格な「資産買い入れプログラム(APP)」に軸足を移す公算が大きいとみられている。インフレ率は今後数年、ECBの目標を下回って推移する見通しで、APPは無期限で継続される公算が大きい。
総裁は「われわれは転換点にある。(新型コロナウイルスの)別の変異株を踏まえても、われわれは回復軌道にあり、新型コロナ前の水準に向けてしっかりと進んでいる」と述べた。