ニュース速報

ビジネス

11月の海外勢の米債保有、4カ月連続で減少 日本の保有減続く

2021年01月20日(水)10時07分

 1月19日、米財務省が発表した昨年11月の対米証券投資統計によると、海外投資家の米国債保有は4カ月連続で減少した。写真は米ドル紙幣。2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米財務省が19日発表した昨年11月の対米証券投資統計によると、海外投資家の米国債保有は4カ月連続で減少した。米国債保有高トップの日本の保有も4カ月連続で減少した。

海外投資家の米国債保有は7兆0530億ドル。前月は7兆0680億ドルだった。

保有高トップの日本は1兆2600億ドルで、前月の1兆2690億ドルから減少した。

BMO(ニューヨーク)の金利ストラテジスト、ベン・ジェフリー氏はドルが対円で軟調な状況を踏まえ、今後は日本の投資家による米債保有動向が興味深いと指摘。日本の投資家にとって利回りが魅力的な水準となり、米国債の再購入を促す可能性があるとした。

ドルは11月に対円で1%近く下落、2020年通年では5%下落した。

2020年は日本の投資家にとって、米10年債購入と3カ月物為替フォワードを使った円のリスクヘッジのリターンがプラスだった。それ以前の4年近くは米国の金利が高く、リターンはマイナスとなっていた。

一方、米債保有高が2位の中国の11月保有高は1兆0630億ドルと、前月の1兆0540億ドルから増加。増加は6カ月ぶりだった。

11月末時点の米10年債利回りは0.842%で、月初の0.848%とほぼ変わらず。

取引ベースでは、11月の海外投資家による米国債投資は96億4600万ドルの買い越し、前月は200億7000万ドルの売り越しだった。過去11カ月のうち6カ月で買い越しとなった。

海外投資家による米国株投資は、619億3200万ドルの買い越し。買い越し額は5月以来の大きさだった。前月は240億7000万ドルの買い越しで、買い越しは7カ月連続。

海外投資家による米社債投資は、8億6700万ドルの買い越し。前月は215億1000万ドルの売り越しだった。過去6カ月のうち4カ月で売り越している。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米共和党対中強硬派、華為への販売全面阻止を要求 イ

ビジネス

世界のワイン需要、27年ぶり低水準 価格高騰で

ワールド

米国務省のアラビア語報道官が辞任、ガザ政策に反対

ワールド

欧州委、ロシア産LNGの制裁検討 禁輸には踏み込ま
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中