ニュース速報

ビジネス

NY市場サマリー(29日)ダウ反落、ドルも下落

2020年09月30日(水)06時39分

[29日 ロイター] -

<為替> ドルは下落。このところ上昇していたドルに利益確定売りが出たほか、この日に行われる第1回米大統領候補テレビ討論会を控えて警戒心が高まった。

ドルはユーロやスイスフランに対して1週間ぶりの安値を付け、豪ドルやニュージーランドドルなどのコモディティー(商品)通貨に対しても下落した。

投資家は、米東部時間午後9時(日本時間30日午前10時)から行われる米大統領候補のテレビ討論会に注目している。

午後の取引でドル指数<=USD>は0.3%安の93.879。25日は2カ月ぶりの高値を付けていた。

ユーロは対ドルで1週間ぶり高値を付け、その後は0.6%高の1.1737ドルと堅調。対円でも2週間ぶりの高値を更新し、終盤は0.8%高の124.04円。

ドルは対スイスフランで1週間ぶりの安値まで下落し、終盤では0.6%安の0.9194フラン。

ペロシ米下院議長はこの日、新型コロナウイルス経済対策を巡り、ホワイトハウスと週内に合意できることを「期待している」と語った。

英ポンドは0.3%高の1.2867ドル。欧州連合(EU)との通商交渉などに期待が高まった。

<債券> 米国債利回りは狭いレンジでの取引となり、小幅に低下した。第1回米大統領候補テレビ討論会や今週の雇用指標発表を控え、大きな取引が控えられた。

10年債利回りは15営業日連続で0.65─0.70%のレンジ内で変動していると、ナットアライアンス・セキュリティーズの国際債券担当責任者、アンドリュー・ブレナー氏は指摘。この日は0.658%で寄り付き、終盤は0.651%で推移した。

30年債利回りは0.6ベーシスポイント(bp)低下の1.417%。2年債利回りは0.4bp低下の0.127%。2年債と10年債の利回り格差はやや縮小した。

ブレナー氏は、取引レンジが狭まっていることを挙げて「狭いレンジの中で巻き上げられている」と指摘し、「国債は動き出す準備ができている」と述べた。

ただ、BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンゲン氏は、米国債市場のボラティリティー指標であるMOVE指数は低水準で、討論会が市場の材料にならないと投資家が考えていることを示すと話した。

今週は30日にオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)などによる全米雇用報告、10月2日に米雇用統計が発表される。

<株式> 4営業日ぶりに反落。29日夜に開催される第1回米大統領候補テレビ討論会への警戒感から、売りが広がった。

レノックス・ウェルス・アドバイザーズの最高投資責任者デービッド・カーター氏は「今夜のテレビ討論会が市場を動かす可能性があるため、投資家は大きな動きに出ることに消極的だ」と指摘。「大統領選や経済対策など、ワシントンの動向が市場の主要材料になっている」と述べた。

ゴールドマン・サックスのアナリストは、大統領選挙で民主党候補のバイデン前副大統領が勝利し、民主党が議会上下両院で過半数を獲得すれば、2024年にかけてS&P総合500種企業の収益が若干押し上げられる要因になるとの見方を示した。

一方、トランプ大統領が再選されれば、ヘルスケアやクリーンエネルギーなどのセクターに影響が及ぶ一方、一部セクターは法人税減税の恩恵を受ける可能性がある。

この日は、前日上昇していたアップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムが軒並み反落し、ナスダック総合とS&Pを圧迫した。

製薬ソレント・セラピューティクスが14.3%急伸。新型コロナウイルス抗体を巡る試験で、有望な結果が示されたことが好感された。

ウエアラブル端末のフィットビットも5.8%高。関係筋によると、欧州連合(EU)が、米アルファベット傘下グーグルによるフィットビット買収計画を承認する見通しとなった。

<金先物> ドル安・ユーロ高に伴う割安感を追い風に続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比20.90ドル(1.11%)高の1オンス=1903.20ドル。清算値ベースで1週間ぶりに1900ドル台を回復した。

<米原油先物> エネルギー需要の減速懸念が根強い中、大幅反落した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値(終値に相当)は前日比1.31ドル(3.23%)安の1バレル=39.29ドル。12月物は1.31ドル安の39.56ドルとなった。

ドル/円 NY終値 105.64/105.67

始値 105.58

高値 105.70

安値 105.55

ユーロ/ドル NY終値 1.1742/1.1746

始値 1.1697

高値 1.1745

安値 1.1695

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時03分 98*31.50 1.4168%

前営業日終値 98*26.50 1.4230%

10年債(指標銘柄) 16時59分 99*24.00 0.6512%

前営業日終値 99*20.50 0.6630%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*31.50 0.2531%

前営業日終値 99*29.50 0.2660%

2年債(指標銘柄) 16時59分 99*31.88 0.1270%

前営業日終値 99*31.63 0.1310%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 27452.66 -131.40 -0.48 <.DJI>

前営業日終値 27584.06

ナスダック総合 11085.25 -32.28 -0.29 <.IXIC>

前営業日終値 11117.53

S&P総合500種 3335.47 -16.13 -0.48 <.SPX>

前営業日終値 3351.60

COMEX金 12月限 1903.2 +20.9 <0#GC:>

前営業日終値 1882.3

COMEX銀 12月限 2444.5 +84.1 <0#SI:>

前営業日終値 2360.4

北海ブレント 11月限 41.03 ‐1.40 <0#LCO:>

前営業日終値 42.43

米WTI先物 11月限 39.29 ‐1.31 <0#CL:>

前営業日終値 40.60

CRB商品指数 146.7599 ‐1.9684 <.TRCCRB>

前営業日終値 148.7283

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米失業保険継続受給件数、10月18日週に8月以来の

ワールド

中国過剰生産、解決策なければEU市場を保護=独財務

ビジネス

MSとエヌビディアが戦略提携、アンソロピックに大規

ビジネス

英中銀ピル氏、QEの国債保有「非常に低い水準」まで
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中