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ドル上昇、世界的な景気後退懸念で=NY市場

2020年04月02日(木)06時15分

終盤のニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)により、過去数十年で最悪の景気後退に陥るとの見方が広がっている。メキシコ市で3月撮影(2019年 ロイター/GUSTAVO GRAF)

[ニューヨーク 1日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)により、過去数十年で最悪の景気後退に陥るとの見方が広がっている。

ドルはユーロやポンドなどに対して上昇。世界的に株価が下落し、落ち着く兆しのないパンデミックのリスクが一段と意識された。

BNPアセットマネジメント(ニューヨーク)の為替部長、Momtchil Pojarliev氏は「世界的な景気後退(リセッション)局面においてはドルが底堅く推移する傾向がある。新型コロナで世界的な景気後退が訪れると予想される」と述べた。

エクスチェンジ・バンク・オブ・カナダ(トロント)の外為戦略部門責任者、エリック・ブレガー氏は「月末にかけ幅広いドル買いが見られたが、今日のドル買いは安全資産への逃避の側面が強いようだ」と指摘。トランプ米大統領が前日、新型コロナとの戦いで非常に厳しい2週間が待ち受けていると発言したことも材料になったとした。

午後の取引でドル指数<=USD>は0.5%高の99.528。

アナリストによると、主要中銀によるドル流動性供給は過度なボラティリティーの落ち着きに寄与したが、金融市場が安定するまではまだ時間が必要という。

3月のADP全米雇用報告は、雇用者数が予想ほど落ち込まなかったが、3月中旬に調査が実施され、新型コロナの影響を完全に反映していなかったため、市場への影響は限られた。

3月のISM製造業景気指数も予想ほど落ち込まなかったが、新型コロナのパンデミックに伴う混乱により、新規受注指数は11年ぶりの低水準となった。

ユーロは対ドルで0.8%下落し1.0947ドル。豪ドルやニュージーランドドル、カナダドル、南アランドなども対ドルで約1%安となった。

ポンドの下げは限定され、終盤では横ばいの1.2405ドル。ドルは対円で0.4%安の107.12円。

ドル/円 NY終値 107.15/107.19

始値 107.56

高値 107.65

安値 106.93

ユーロ/ドル NY終値 1.0962/1.0966

始値 1.0942

高値 1.0969

安値 1.0904

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