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ドイツテレコム、今年コア利益伸び鈍化へ Tモバイルの合併に期待

2020年02月19日(水)20時12分

 2月19日、ドイツテレコムは、今年のコア利益の伸びが3%に鈍化するとの見通しを示した。写真はドイツテレコムのロゴ。独ボンで2019年2月撮影(2020年 ロイター/Wolfgang Rattay)

[ボン 19日 ロイター] - ドイツテレコムは、今年のコア利益の伸びが3%に鈍化するとの見通しを示した。またTモバイル合併への期待を明らかにした。

同社はリース後の利払い・税・償却前利益(EBITDA・AL)が255億ユーロ(275億ドル)になると予想。これはアナリスト予想を下回る水準だ。増益率は昨年から半減することになる。

昨年は為替差益や統合効果が寄与し、米国・欧州・ドイツ事業が軒並み好調だった。

2018年4月に発表された米子会社Tモバイルと米スプリントの合併計画は先週、ニューヨーク州が合併差し止めを求めた訴訟を取り下げたことを受けて、最後の大きなハードルを越えた。

ドイツテレコムでは、合併計画を巡る不透明感や次世代通信規格「5G」網の巨額の敷設費用が業績の重しとなっており、昨年11月に2019年の減配発表を迫られた。

Tモバイルの親会社であるドイツテレコムのティム・ヘットゲス最高経営責任者(CEO)は19日、合併は手の届くところにあり、米国市場で先行するAT&Tとベライゾンとのバリュエーションギャップを埋めるため、攻勢に出ると表明した。

ヘットゲスCEOは、「新しい」Tモバイルの市場価値が約1200億ドルになると指摘。AT&Tの2740億ドル、ベライゾンの2420億ドルに比べ見劣りしているとし、「この差を大幅に縮小することができない理由は見当たらない」と述べた。

併が完了すれば、ドイツテレコムは「新しい」Tモバイルの42%を保有するが、議決権ベースでは67%となり、取締役会を支配することになる。

同CEOは記者会見で「われわれにはAT&Tとベライゾンを抜き、米国でナンバーワンになるチャンスがある。少なくともそれがわれわれの野望だ」と述べた。

第4・四半期の純債務は28億ユーロ減の760億ユーロ。負債比率は調整後EBITDAの2.65倍に低下した。

第4・四半期の売上高は5.4%増の213億6100万ユーロと、市場予想を上回った。調整後EBITDA・ALも8.2%増の60億3000万ユーロと、予想をやや上回った。

ロイター
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