ニュース速報

ビジネス

インタビュー:前田道路が反対表明してもTOBは実施へ=前田建設社長

2020年01月20日(月)19時21分

Heavy machinery is seen in front of new Tokyo Metropolitan Central Wholesale Market, known as Toyosu Market which will take over from the famous Tsukiji market as early as next year, under construction in the Toyosu district in Tokyo, Japan, September 12,

[東京 20日 ロイター] - 前田建設工業<1824.T>の前田操治社長は20日、ロイターとのインタビューで、前田道路<1883.T>が株式公開買い付け(TOB)に反対する決議をした場合でも、TOBを実施する考えだと述べた。

前田建設は20日、1株3950円で前田道路に対してTOBを実施すると発表。これに対し、前田道路は現時点で賛同表明はしておらず、「内容や関連情報を精査したうえで速やかに見解を公表する予定」とのコメントを発表した。

前田社長は、仮に前田道路がTOBに反対する決議を行った場合でも「TOBは続ける」と述べた。ただ、「しっかりとご理解いただけていない」とも述べ、今後、市場の変化などを説明すれば「理解を得られると期待している」とも語った。

TOBは、公開買付開始公告が行われた日から10営業日以内に公開買付けに関する意見等を記載した意見表明報告書を提出しなければならない。

両社は昨年からワーキンググループを立ち上げて、議論を行ってきた。ただ、同意を得られないままにTOB発表に踏み切ったのは、急速な環境変化に対する危機感があり、時間的な余裕がないと判断したためだという。

前田社長は、前田道路と認識を共有できなかった背景について「戦略や時間軸についてだいぶ話をしたが、温度差があった。さらには、経営の独立性が担保されるかという点で誤解があった」と指摘。今回のTOBは株式保有比率を51%に引き上げることを目的としており、完全子会社化したり、経営陣を総入れ替えするようなことは考えていないと、道路側にも説明してきたという。

現在、前田建設は前田道路株を24.68%保有しているが、「シナジーという意味では、24%保有ではやり切れていなかった。前田道路の独立性を維持しながら、積極的な議論ができる環境になればよいと思い、51%という目標を設定した」とした。

親子上場の解消の流れには反しているものの、「企業文化を強引に変えることは決してプラスにはならない」との考えがあったという。

前田建設と前田道路は1964年に業務提携を開始、68年に前田道路に社名を変更。両社の間には、長い歴史がある。前田社長は「今も信頼関係はあると思っている」と述べ、今後の話し合いに期待を寄せた。

(清水律子 編集:内田慎一)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

欧州議会、米EU貿易協定の作業再開決定を延期 2月

ビジネス

米国株式市場=上昇、S&P・ナスダック4日続伸 大

ワールド

ハマス武装解除「恩赦」伴う可能性、ガザ再建に非軍事

ワールド

トランプ氏移民政策、支持2期目最低に 過半数「摘発
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 5
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 6
    「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」…
  • 7
    中国、軍高官2人を重大な規律違反などで調査...人民…
  • 8
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中