ニュース速報

ビジネス

香港情勢の緊迫続く、金融街などで13日もデモの計画

2019年11月13日(水)14時00分

 11月13日、香港では13日も金融街の中環(セントラル)などでデモが計画されており、警察との衝突が続くとみられる。写真は政府に抵抗する人々。香港で撮影(2019年 ロイター/Athit Perawongmetha)

[香港 13日 ロイター] - 香港では13日も金融街の中環(セントラル)などでデモが計画されており、警察との衝突が続くとみられる。情勢が緊迫化するなか、交通機関が一部運休となり、学校の休校や企業の業務休止が相次ぐなど、混乱が全土に広がっている。

激しい衝突は、警官がデモ隊に実弾を発砲した11日から続いており、大学のキャンパスなどでは12日夜も繰り広げられた。民主派の活動家が道路を封鎖し、自動車に放火したり警察署や地下鉄に火炎瓶を投げ付けたのに対し、警察は複数カ所でデモ参加者に対し催涙ガスを噴射した。

鉄道の一部路線が運休となり、道路が封鎖されるなか、13日早朝には香港全土の地下鉄駅で電車を待つ通勤客の列ができた。各駅には機動隊が動員されており、デモ隊は大通りにバリケードを築いている。

デモ隊は警察の暴力や中国政府の干渉に怒りを募らせている。中国政府は干渉はしていないと主張し、英米を含む西側諸国が混乱をあおったと批判している。

前日のデモではマスクを着用した何百人ものデモ参加者が石やれんがを投げ付けるなど過激な抗議活動を行った。香港中文大学では夜も緊迫した情勢が続き、爆発音や発砲音、叫び声などが響き、多数の負傷者が出た。香港の病院当局によると、11日以降、81人が負傷しており2人が重体となった。

香港株式市場のハンセン指数<.HSI>は13日の序盤取引に2%下落し、3週間ぶりの安値を付けた。

中国の英字紙チャイナ・デーリーは「中国本土の要素を全て取り除けば香港の状況が良くなると考えるのは愚かで浅はかだ。とりわけ、本土は香港の新鮮な水や電力の主な供給源であり、食品の最大の供給元だからだ」と論じた。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米金利先物、9月利下げ確率60%に小幅上昇 PCE

ビジネス

ドル34年ぶり157円台へ上昇、日銀の現状維持や米

ワールド

米中外相会談、ロシア支援に米懸念表明 マイナス要因

ビジネス

米PCE価格指数、3月前月比+0.3%・前年比+2
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中