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中国証監会、環境重視の政策推進へ

5月22日、中国証券監督管理委員会(証監会)は、上場企業に環境面での責任をさらに果たすよう促し、グリーンファイナンス(環境金融)を推進、新規株式公開(IPO)や企業合併の審査で環境問題をより重視する方針を明らかにした。写真はスモッグの中を歩く人々。済南市で2016年12月撮影(2018年 ロイター)
[上海 22日 ロイター] - 中国証券監督管理委員会(証監会)は、上場企業に環境面での責任をさらに果たすよう促し、グリーンファイナンス(環境金融)を推進、新規株式公開(IPO)や企業合併の審査で環境問題をより重視する方針を明らかにした。
中国の習近平国家主席は19日に環境に関する講演を行っており、証監会はこれに応じる形で21日遅くに文書を出して環境重視の姿勢を打ち出した。環境債(グリーンボンド)を「積極的に後押し」するとともに、環境に配慮する企業に資本市場のさらなる活用を促すと約束した。
また、環境保護のための新たな資金調達方法の確立に向けた検討を行い、上場企業による環境に関する情報開示義務を強化すると表明。
習主席は19日、2035年までに環境を「根本的に改善」する必要性を訴えた。
証監会は、新しいタイプの温暖化ガス排出権先物商品などを通じて、汚染対策にさらに市場原理を用いる意向を示した。
国営新華社系の経済専門紙、経済参考報は21日、生態環境省が地域横断的な排出量取引制度を導入する可能性について検討していると報じた。
証監会は「エコロジーと環境が、党の使命に関わる重要な政治課題であることを深く理解する必要がある」と表明した。
習主席の演説を受けて、他の省庁も対応を急いでいる。自然資源省は21日、環境を保護するため、土地活用の新たな基準を導入すると発表。土地の活用方法の改善に向け、全国的な計画を作成する方針も示した。
*内容を追加しました。