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欧州市場サマリー(14日)

2018年03月15日(木)04時37分

[14日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。世界的な貿易紛争への懸念から米国株式相場が下落し、ロンドン株も連れ安となった。

決算も材料視された。スーパーのモリソンズは4.9%下落。通期決算では業績が市場予想を上回り、特別配当の実施を発表したものの、アナリストらは成長の持続性をめぐる不安をあらわにした。配当が一度限りのものだったことも期待外れだった。

一方、保険で国内最大手のプルーデンシャルは5.1%上昇した。英・欧州部門の年金と資産運用事業を分離・上場するとの発表が好感された。

鉱業株も買われた。世界最大の金属消費国である中国の好調な鉱工業生産指標を受け金属価格が上がったことが背景にある。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> 続落して取引を終えた。銀行やイタリア株が売られ全体水準を押し下げた。

イタリアの主要株価FTSE・MIB指数<.FTMIB>は1.05%低下した。首相就任へ意欲を示しているイタリアのユーロ懐疑派政党「同盟」のサルビーニ党首がユーロは欠陥通貨だと発言し、これまでの主張を繰り返した。サルビーニ氏はまた、民主党を含まない限り、どのような形で連立政権を組んでも構わないと述べた。どの陣営も過半数を取れなかった3月上旬の選挙で浮上した先行き不透明感が再び意識された。これを受けイタリアの国債が売られたほか、イタリアの銀行株<.FTIT8300>は1.43%低下。イタリアの銀行はイタリア国債の保有率が高いため、政治的リスクを見極める判断基準となる。STOXX欧州600種銀行株指数<.SX7P>は0.97%低下した。

一方、ドイツのスポーツ用品大手のアディダスは11.2%急騰。通期決算は、業績が2桁台の伸びとなったほか、30億ユーロの自社株買いを発表した。また2020年の利益性目標を引き上げた。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> イタリアの極右政党「同盟」のサルビーニ党首が、ユーロは取り消せないわけでないとの認識を示したことを受け、ユーロ圏金融・債券市場で同国債の利回りが上昇した。

サルビーニ氏は民主党(PD)を含めない限り、あらゆる形の連立政権樹立の可能性を受け入れる考えも表明した。

イタリア10年債利回りは一時2.03%と、5ベーシスポイント(bp)上昇した。

ドイツ10年債との利回り差 は一時6bp拡大して、144bpに達する場面もあった。

ドイツ10年債利回りは0.583%と1カ月半ぶりの水準に低下した。安全とみられる資産への逃避買いが広がった。

ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は、米政権による新たな通商政策の影響でインフレが阻害される恐れがあるとの認識を表明。クーレECB専務理事も量的緩和策の解除を急がない姿勢を強調した。

ユーロ圏の期待インフレ率の目安となる5年先5年物インフレスワップは1.7%を割り込んだ。

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]

ロイター
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