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日生、マスミューチュアル生命を1042億円で買収、窓販強化
3月2日、日本生命は、マスミューチュアル生命保険の発行済み株式の約85.1%を約1042億円で買収すると発表した。写真は日本生命のロゴ。2009年7月都内で撮影(2018年 ロイター)
[東京 2日 ロイター] - 日本生命は2日、マスミューチュアル生命保険を約1042億円で買収すると発表した。証券会社や銀行の窓口を通じた販売に強い同生保を自社グループに加え、人口減少・高齢化やマイナス金利の継続などで競争が激化する窓販市場での態勢強化を図る。
米国マスミューチュアルの子会社から発行済み株式の約85.1%を取得する。14.9%は引き続き、マスミューチュアルグループが保有する。
国内の大手生保各社は、自社の営業職員による伝統的な保険販売に加えて、銀行などの金融機関の窓口や保険ショップに代表される代理店経由など新しい販売方法の開拓に力を入れている。
日本生命の推計によると、こうした新しいチャネルによる販売額は、新契約年換算保険料で全体の半分以上になっている。特に、第一生命ホールディングス<8750.T>は、銀行窓販、代理店にそれぞれ特化した子会社を傘下に抱え、販売チャネルの多様化に取り組んでいる。
一方、日本生命も窓販強化の一環として、2015年に三井生命保険を約2800億円で買収したが、窓販市場でのシェアは低いままで、この分野のテコ入れが大きな経営課題になっていた。
マスミューチュアル生命は米国エトナと資本提携した平和生命保険が前身。2001年にマスミューチュアル・フィナンシャル・グループに入り、現在の社名に変わった。窓販に特化し、大手証券会社やメガバンクの顧客向けを中心に富裕層に強い生保とされている。
日本生命によると今後、金融庁による認可などを経たうえで、今年5─6月ごろに子会社化を完了する予定。
*内容を追加しました。