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ドル下落し一時111円後半、北朝鮮巡る緊張やFOMC後の買い一服で=NY市場

2017年09月23日(土)07時06分

[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円に対して6日ぶりに値下がりし、一時111円台後半で推移した。北朝鮮情勢を巡る緊張の高まりや、12月の米利上げ期待に伴うドル買いの一服が相場に影響した。

ドル/円は一時111.85円まで下げ、その後0.3%安の112.08円。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、トランプ米大統領が国連の演説で北朝鮮を「完全に破壊する」と警告したことに対し、「史上最高の強硬対抗措置」を検討すると発表。李容浩(リ・ヨンホ)外相は太平洋での水爆実験実施を示唆した。

コモンウエルスFX(ワシントン)の首席市場アナリスト、オマー・エジナー氏は「週末を迎え多少ドル売り圧力が強まった。連邦公開市場委員会(FOMC)後の上げも勢いを失っている」と指摘。円相場については、日本が純債権国であることや邦人勢による資金のレパトリ(本国還流)で危機時は値上がりする傾向もあるが、足元では約2カ月ぶりの安値から値を戻しているとも考えられる、と述べた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.13%安の92.136。

こうしたなか、ポンドがドルやユーロに対して下落。メイ英首相は、イタリアのフィレンツェで欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)方針を巡り演説し、離脱後2年間の移行期間を設け、EU単一市場へのアクセスを維持することを提案。移行期間中、EUに対し拠出金を支払うほか、英国におけるEU市民の権利を保障する方針も表明し、譲歩する姿勢を明示した。ただ具体的な拠出金の額や離脱交渉の停滞を招いている離脱費に言及はなく、EU側の期待に沿うほどの内容とはならなかった。ポンド/ドルは0.32%安の1.3534ドル。

ユーロ/ドルは1.1947ドルとほぼ横ばい。週末24日投開票のドイツ連邦議会(下院)選挙は、メルケル首相率いる保守系与党連合が勝利し、波乱要因にはならないとみられている。

(表はロイターデータに基づいています)

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